社員教育にも最適!オンライン研修の種類とメリット・デメリット

published公開日:2023.06.26
目次

オンライン研修というスタイルは、2020年の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、多くの企業でリモートワークが浸透したことにより注目を浴びるようになりました。

本記事では、研修がオンラインにシフトしている背景やメリットとデメリット、オンライン研修の種類などについて詳しく紹介していきます。

オンライン研修とは

オンライン研修とは、インターネット通信を介して行われる研修のことです。
双方向にやり取りが可能なリアルタイム(ライブ)型と、録画を視聴するオンデマンド型があります。

リアルタイムで開催する場合は、主にZoomやGoogle MeetなどのWeb会議ツールが利用されています。オンデマンド型では、You TubeやVimeoなどといった既存のプラットフォームを用いたり、自社内で動画を共有したりして研修を実施します。

オンライン研修は、受講者が遠方からでも参加できるのが大きな魅力です。住む場所や時間を問わずに実施できる手軽さから、リモートワークの社員や内定者などに対してオンライン研修が行われています。

オンライン研修が注目されている背景やきっかけ

従来の研修は、1つの会場に講師と受講者が集まる集合型研修が一般的でした。しかし、この数年オンライン研修が注目されるようになってきた背景には、やはり新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きかったと言えるでしょう。

新型コロナウイルス感染症が流行したコロナ禍の時期は、いわゆる3密回避のために、ひとつの場所に多くの人が集合する研修は困難となりました。そこで、研修が必要な企業や組織が集合研修の代案としてオンライン研修を導入するようになったのです。

また、この時期にリモートワークを導入した企業も多くあり、オンラインで仕事や会議を行うなど、業務のIT化が大きく推進したという状況も背景にあります。オンライン化にあたり、ICTツールの導入が急ピッチで進んだことも、オンライン研修の利用拡大に寄与しています。

ICTとは「Information and Communication Technology」の略称で、「情報通信技術」と直訳されます。ZoomやWhereby、Chat workといったICTツールが、ビジネスのオンラインコミュニケーションの円滑化に多いに役立ったのです。

オンライン研修のメリット・デメリット

オンライン研修のメリットとデメリットについて紹介します。有効性が高いと言われているオンライン研修ですが、導入するメリットもあれば、注意する点や脆弱な部分もあります。オンライン研修の導入を検討しているのであれば、双方のポイントを押さえておきましょう。

オンライン研修のメリット

オンライン研修を導入することで得られるメリットについて紹介します。自社の課題解決につながる利点があれば、導入を検討してみてもよいでしょう。

全国どこからでも受講できる
オンライン研修は、インターネット環境とパソコンやタブレットなどの端末が揃っていれば、国内外問わず、どこからでも受講できることが最大のメリットです。そのため、地方の事業所などで勤務している社員に対して、画一的な研修を届けられます。
また、オンデマンド研修の場合は、リアルタイム研修とは違い、時間を問わずに受講できることも魅力です。

コストを削減できる
受講場所への移動を伴わないため、交通費や宿泊費、会場のレンタル費用、設営費、搬入費といったコスト負担を軽減できます。また、研修を録画すれば、同じ研修はオンデマンド配信で行えるため、運営側の人件費も削減可能。
研修に掛かるコストを大幅に抑えることができます。

受講者の業務調整作業が軽減できる
集合型研修の場合、受講者は「研修時間+移動時間」を確保せねばならず、その分の業務調整が必要でした。
しかし、オンライン研修では移動がほとんど必要ないため、調整量を軽減できます。
また、録画視聴をするオンデマンド研修は、スキマ時間を活用できるため、より業務の調整がしやすくなります。

発言しやすくなる
ライブ配信型の研修の場合、受講者はチャットで質問や発言ができます。手をあげて発言するのに少し抵抗がある人も、チャット機能を使えば気軽に発言できるのがポイント。
ネット環境を通すことで、より活発なコミュニケーションに発展する可能性があります。

研修内容を繰り返し見ることができる
録画視聴であれば、講義内容を繰り返し見ることができます。一度の説明では分からなかった内容でも再度確認ができるので、理解が深まるでしょう。また、研修に使用するツールによっては、録音や録画の機能が備わっています。リアルタイムのオンライン研修でも録画しておけば、見返しやすくなるでしょう。ただし、外部研修や外部セミナーなどは、録画禁止の場合もあるので、事前に確認しておきましょう。

オンライン研修のデメリット

オンライン研修は、メリットだけでなくデメリットもあります。こちらではオンライン研修ではできないことや、脆弱な部分について紹介していきます。

一定水準の通信環境が必要
オンライン研修の品質は、通信環境に依存します。通信環境が悪いと、音声が途切れたり、動画が止まったりしてしまうので、研修内容をきちんと把握できなくなってしまいます。
また、録画視聴はストリーミング再生になることが多いので、時間をかければ再生には問題ありませんが、古すぎるPCや端末では、動画を処理するためのスペックが足りない可能性もあります。

オンライン研修を実施・受講するときは、動画視聴がスムーズにできる通信環境とスペックがあるかどうか注意しましょう。

受講者同士の交流がとりにくい
集合型社員研修であれば、休憩時間などを利用して参加者同士の交流が生まれることもあるでしょう。
しかし、オンライン研修では、各受講者が別の場所で研修を受けるため、受講者同士の気軽な交流や情報交換が難しくなります。

リアクションの伝達が困難
集合型の研修では、講師は受講者の表情やリアクションを確認しながら研修を進めていきます。しかし、オンライン研修の場合、受講者側は画面と音声に集中しているため、リアクションが薄くなりがちです。

講師のほうでも、PC画面を通した受講者の雰囲気の把握は困難で、理解できているのかわからないまま一方的に進行してしまうケースが生じてしまいます。研修内容によりますが、受講者側のカメラもオンにして顔が見える状態で行うと良いでしょう。

集中力・モチベーションの維持が困難な場合も
集合型研修の場合、講師は受講者の様子を把握しながら雑談や話術をはさみ、受講者の気を引き込みながら進行します。適度なグループディスカッションやチームワークを入れるなどの工夫をして、長時間の継続研修が可能でした。

しかし、オンライン研修の場合は、刺激が少ない環境下で各自PC画面を長時間見続けることになります。そうなると、集中力が低下してモチベーションの維持が難しくなります。適度に休憩を挟む、受講者にチャット等で回答する機会を設けるといった対策が有効です。

ALL DIFFERENT株式会社では、3つのオンライン研修・学習サービスをご用意。
ライブ配信型・eラーニング型・アプリ型の3タイプから、自社に最適なプランをお選びいただけます。
また、オンライン研修で課題になりがちなコミュニケーションも、グループワークを通して活性化できます。
オンライン研修の導入をお考えのご担当者様は、ぜひ詳細をご覧ください。
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オンライン研修の種類

オンライン研修には、録画した動画を配信するタイプ、リアルタイムで配信するタイプ、それらを掛け合わせたハイブリットタイプに大きく分けられます。こちらでは、それぞれの特徴と適した研修内容などを解説していきます。

動画配信型(オンデマンド・eラーニング)

録画された動画を視聴するタイプのオンライン研修を「動画配信型」や「オンデマンド型」と呼びます。eラーニングも動画配信型と言えるでしょう。動画配信型は、事前に収録、もしくはライブ配信を録画したものを使って研修が行えるのがメリット。更新頻度が低い内容や座学で知識をインプットする場合に適しています。

例えば、毎年行っている社員研修の場合、一度用意してしまえば繰り返し教材を使えるので研修担当者の負担を軽減できます。また、動画に編集を加えて、テンポよく学んでもらえるのも動画配信型の特徴です。

ALL DIFFERENT株式会社の「定額制オンライン研修 動画配信型」は、集合型研修のように参加できるオンライン研修です。動画の視聴だけでなく、研修の進捗管理や一人ひとりに合わせた研修など、ご担当者の負担軽減につながるサービスも併せて提供。月額制なので、繰り返し視聴いただいても料金は代わりません。
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ライブ配信型

ライブ配信型とは、リアルタイムで配信される動画を視聴するタイプのオンライン研修です。
集合型研修のかたちに近く、講師と受講者、受講者同士のやり取りができます。主にWeb会議ツールを活用して実施されますが、セキュリティ面から自社用にカスタマイズした映像配信プラットフォームを使用するケースもあります。双方でやり取りが可能なため、通話やチャットによる質問やディスカッションも行えます。

「定額制オンライン研修 ライブ配信型」は、300を超えるテーマを、受講者一人ひとりにあわせてカスタマイズできるオンライン研修です。受講進捗の管理やフォローなども、動画配信型と同様に行えます。ビデオ会議ツールでは手が届きにくい機能も備えておりますので、オンライン研修の導入をお考えの方はぜひ詳細を御覧ください。
定額制オンライン研修 ライブ配信型はこちら

ハイブリッド型

ハイブリッド型研修とは、講師&受講者共に会場に集合して研修を行う「集合型」と、オンライン配信ツールを通した「ライブ発信型の研修を掛け合わせたタイプです。

具体的な例をあげてみましょう。ハイブリット型の研修では、用意した会場に講師がスピーカーとして立ち、来場した受講者を相手に研修を行います。その様子をリアルタイム配信し、来場できなかった受講者はその配信を通して研修を受けます。

ハイブリッド型研修は、「会場に足を運ぶ」または「ライブ配信の視聴」の2つの選択肢があり、場所的な要因で来場できない人、Web環境が整っていない人の双方を参加者として取りこぼすことなく開催できるのが利点です。

オンライン研修の始め方

オンライン研修の導入自体は、それほど難しくありません。ここからは、社内研修をオンライン化する手順を紹介します。

配信用ツールの決定

まず、オンライン研修を実施するための配信用ツールを決めます。
ZoomやSkypeなど無料で利用できるオンライン会議サービスもあれば、配信用システムを提供している会社と契約する方法もあります。研修では社外秘の情報を扱う可能性もあるため、セキュリティ面には注意しましょう。

必要ツール・機材の準備

配信用のツールを決定したら、配信するためのツールを用意します。
カメラやマイクの他、必要なら照明器具やプロジェクターなど、研修に必要な道具も揃えましょう。動画を編集して配信する場合は、編集用のソフトや使用スキルが必要になるでしょう。受講者側は、端末やインターネット回線、イヤフォン(ヘッドフォン)など、動画が視聴できる環境を整えます。

安定したネット回線を準備

オンライン研修では、インターネット回線に気を配る必要があります。
研修の途中で通信が不安定にならないよう、高速で安定したインターネット回線を準備しましょう。特に、ライブ配信型の場合は、参加人数によっても回線の状況が変わるので、できるだけ高速で大容量な回線を選ぶようにしてください。また、無線接続は不安定になりやすいので、有線接続できるよう配線を整えておくことも大切です。

研修実施までの準備

研修内容を固めて日程を決めます。
研修内容によっては、社内の人間ではなく、社外から講師を招くケースもあるので、講師の日程調整も進めましょう。

受講者には、配信場所へのアクセス方法や必要な資料の提供を行います。事前にサンプル動画を用いて受講環境が問題ないか確かめてもらうと安心です。

リハーサルの実施

配信や収録の当日までには、リハーサルを実施します。集合型研修では気にならなかった点も、オンライン研修だと伝わりづらい・音声や映像にうまく乗らないなどといった違いが出てくるでしょう。
確認するのは、映像や音声がクリアかどうか、ネット環境、研修時間などです。リハーサルの結果、不具合や懸念点があれば当日までに改善します。また、長時間の研修の場合は、休憩タイムをどのタイミングで取るかなどの確認も必要です。

ALL DIFFERENT株式会社のオンライン企業内研修は、研修内容の企画から講師派遣、研修効果測定までをトータルにサポートいたします。ツールの選び方や研修の組み立て方など、課題に応じてご提案。これまでオンライン研修を実施したことがない・実施したことはあるがより効果的な研修がしたい、といったご要望にお応えします。
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オンライン研修を取り入れて育成効果をアップ

自社内でオンライン研修の体系を整えるのも良いですが、オンライン研修はリソースの確保が必要になるため、状況によっては外部のオンライン研修を取り入れることも視野に入れておくと良いでしょう。

オンライン研修は、会場費や交通費といった金銭的なコストの他、移動にかかる時間的コストも削減できます。
メリットも多くありますので、ぜひ導入を検討してみてください。