ロールモデルとは何か?ビジネスでの意味と作り方・見つけ方

published公開日:2026.04.22
ロールモデルとは何か?ビジネスでの意味と作り方・見つけ方
目次

ロールモデルとは、簡単に言えば「お手本となる人物」のことです。ビジネスにおけるロールモデルは、特にキャリア形成や働き方に関する模範的人物を意味します。ロールモデルが社内にいれば、他の社員にとって成長の重要な指針となるでしょう。

本コラムでは、ロールモデルの意味・必要性、メリット、階層別ロールモデルのポイントとともに、ロールモデルを自分で決める方法や会社側で育成する方法を解説します。

ロールモデルとは?ビジネス用語としての意味

はじめに、ビジネスにおいてロールモデルがどのような意味で使われているのかを確認していきましょう。ロールモデルとメンターの違いや、ロールモデルの言い換え表現もご紹介します。

ビジネスにおけるロールモデルの意味

ロールモデルとは、辞書的には「役割を担うモデル」「模範」「手本」を意味します。*

ビジネスの文脈では、特にキャリア形成や仕事に対する姿勢、働き方といった面で模範になる人物のことです。例えば、以下のようなロールモデルが考えられます。

【ビジネスにおけるロールモデルの例】

ロールモデルのタイプ 具体例
仕事で活躍する女性
  • 管理職として組織の業績向上に貢献している女性
  • 産前産後・育児休業から復職し、プロジェクトメンバーとして活躍する女性

など

リーダーとして信頼される人
  • メンバーの特徴を把握し、適材適所で業務の割り振りを行っているリーダー
  • 問題発生時に、感情的な叱責ではなく論理的な分析・仕組みづくりで解決を図るリーダー
  • 丁寧なコミュニケーションによりメンバーの能力向上など育成面で大きな成果をあげているリーダー

など

具体的なロールモデルの人物像は、「なぜロールモデルが必要なのか」が大きく関わってきます。「自分はどのような職業生活を送りたいのか」「会社として、どのような人材が増えてほしいのか」に着目することがポイントです。

*出典:松村明監修『デジタル大辞泉 第2版』小学館

ロールモデルとメンターの違い

多くの場合、ロールモデルは先輩社員や上長から選ぶことになるでしょう。ここで気をつけたいのが、ロールモデルとメンターの違いです。メンターも先輩社員や上長が務める例が多くありますが、両者の役割は異なります。

まず、メンターの辞書的な意味は「優れた指導者」「助言者」「信頼のおける相談相手」です。*

メンターは、相談する側(メンティー)よりも豊かな知識・スキル・経験をもち、原則として1対1で相談にのるという役割を担います。メンター制度を導入する企業では、先輩社員が新入社員や若手社員の業務をサポートし、精神的な支援も行います。年代や立場が近いため、メンティーにとって話しやすい相手であることも特徴です。

他方、ロールモデルは、複数の人にとっての「模範的人物」「お手本」であり、必ずしも1対1で相談に乗る役割を負うわけではありません。先輩社員や上司だけでなく、歴史上の人物がロールモデルになることもあります。

*出典:松村明監修『デジタル大辞泉 第2版』小学館

ロールモデルの言い換え表現

ロールモデルは、キャリア形成や働き方の面でお手本となる人物。この意味に注目すると、ロールモデルには多様な言い換え表現があることがわかります。

【ロールモデルの言い換え表現(例)】

  • お手本、模範
  • ○○の鑑(かがみ)
  • 目標とする人
  • 憧れの人
  • 私淑(ししゅく)する人

「ロールモデル」という表現がしっくりこない場合は、これらの言い換え表現に置き換えて考えるとよいでしょう。

ロールモデルはなぜ必要か?理由と活用メリット

ロールモデルの存在は、企業や他の社員にとって大きなメリットとなります。代表的な4つのメリットを解説します。

(1)キャリア形成のお手本になる

ビジネスにおけるロールモデルは、キャリア形成のお手本となる人物が一般的。特に、他の社員が目標とするキャリアを実現した人物がロールモデルとなれば、実現までの道筋が、他の社員にとって指針となります。

例えば、ロールモデルが達成したことと年齢を参照して、次のような具体的な個人目標を設定できるでしょう。

【ロールモデルを参照した個人目標設定の例】

  • 〇歳までに主任/係長に昇進する
  • 〇歳までに、資格Aと資格Bを取得する
  • 〇歳までに、xxで表彰される

モデルとなるキャリア形成のプロセスが見えていれば、本筋から離れた試行錯誤に取られる時間を減らし、成果につながりやすい取り組みに集中しやすくなります。

(2)目標の明確化、スキルアップ・成長のモチベーションになる

ロールモデルがいることで目指すべき姿が明確になると、前項のように「〇歳までにxxをする」という具体的な目標を立てやすくなります。これを1年や四半期ごとに設定すれば、望むキャリアの達成に向けたロードマップが出来上がります。

同時に、そうした具体的な目標設定により、知識・スキルの習得や仕事での姿勢も変化するでしょう。「達成したい」という意欲が生まれ、より真剣に取り組むようになるからです。ロールモデルという“目に見える理想”があるため、「こうなりたい」という気持ちも強まります。

ロールモデルも納得できる目標もない状態では、育成担当者や上司から言われた「これを習得してください」という言葉にただ従うだけで、目的意識が希薄になりやすいもの。そうした姿勢が、主体的なものに変化するのです。

(3)女性活躍・インクルージョン・多様な働き方の推進につながる

人材や価値観、働き方の多様化が進む近年、従来の長期・年功序列型の働き方では対応できないケースが増えています。「週5日は朝から出勤し、1日8時間労働するのが当たり前」というだけの時代は過ぎ去り、「1日6時間で育児・仕事を両立させて働く」「在宅勤務・フレックスタイム制で自由度高く働く」といった勤務形態も普及してきました。

また、ダイバーシティ&インクルージョン、障がい者雇用の推進に代表されるように、「性別・年齢・障がいの有無などを問わず、誰もが働きやすい職場」を目指す動きも増えています。

こうした多様化の中で直面する問題に対し、「前例がないからできない」という姿勢は通用しないでしょう。

社内外に様々なロールモデルがいれば、解決にむけた具体的なアクションをとりやすくなります。企業側では、「こうした人材が働けるよう、必要な制度を準備しよう」という施策につなげられます。社員側でも、「こうした働き方ができるよう、職場の協力とともに自己成長を続けよう」という姿勢の強化につながります。

(4)組織の業績向上・離職率低下につながる

社内で活躍する社員がロールモデルになれば、

「この会社では、こんなふうに成長できる」

「この会社の専門職は、こうした働き方ができる」

「管理職で活躍するには、これらのスキルが必要である」

といった将来像を社員一人ひとりが描けるようになります。

ロールモデルの存在による社員の成長促進は、組織に業務効率化や業績の向上といった中長期的な好影響をもたらします。

加えて、人材の流動化が進む現在、所属する会社に魅力がなければ転職を検討する人材が珍しくありません。「社内にロールモデルがいないので退職する」と考えるビジネスパーソンもいるほどです。

「この会社では、どのように成長できるのか」

「重要なライフイベントが発生した際に、どのように仕事と両立させていけるのか」

こうした“目に見える好事例”としてのロールモデルは、社員が安心して働き続けられる要素の1つ。社員の働き方にポジティブなイメージを与えるロールモデルの存在が、離職率の低下にもつながるのです。

ロールモデルの階層別具体例

では、具体的にどのようなロールモデルが考えられるのでしょうか。ロールモデルを決める際に大切なポイントは、その人物のキャリア形成のやり方や働き方がお手本となるか否かです。そのため、まずは階層別ロールモデルを考えるとよいでしょう。

【新入社員向け】身近な先輩や仕事で活躍する社員をロールモデルにする

新入社員にとってのロールモデルでは、「自社における働き方のお手本」となる人物であることが大切。例えば、日々同じ職場で仕事をする先輩社員や、他部署の社員です。

同じ職場の先輩社員がロールモデルになれば、業務に必要な知識・スキルを具体的に教えてもらったり、効率的な業務遂行のための考え方を学んだりできるでしょう。他部署の社員をロールモデルとする場合は、なかなか直接教えを請う機会がないかもしれません。それでも、社内の人材であるという点を活かして情報を得ることはできます。

ロールモデルとなる他部署の社員については、社内のポータルサイトや表彰制度、職場での情報共有からも手がかりを得られるでしょう。

新入社員にとってのロールモデルの要件は、以下の通りです。

【新入社員向けロールモデルの要件(例)】

  • 上司の指示を的確に理解できる
  • しっかり報連相ができる
  • 自身のやり方で間違いを指摘されたときに、それを確認し、再発防止に向けた取り組みができる
  • 主体的に知識・スキルの習得に励んでいる

確実な業務遂行と成長に向けた具体的な取り組みを実践している人物が、ロールモデルに適しています。

【若手・中堅社員向け】先輩社員や上司をロールモデルにする

入社2年目以降の一般社員の場合、さらに質の高い業務や後輩への指導ができる人材をロールモデルに選ぶとよいでしょう。そのため、仕事で活躍する先輩社員に加えて、チームリーダーや上司も候補となります。

特に次期管理職候補者にとっては、直属の上司や他部署の上司が重要なロールモデルとなるでしょう。上司が出した指示の内容と理由、組織として成果を出すための施策といった俯瞰(ふかん)的視点を得られるからです。

以下のような要件を設定すると、ロールモデル候補者の絞り込みができます。

【若手・中堅社員向けロールモデルの要件(例)】

  • 組織の目標を前提に個人目標を立て、実際に取り組みを進めている
  • 自分の仕事だけでなく、後輩・部下の仕事についても適切なサポートをしている
  • 他部署との連携・調整能力がある
  • 合理的な判断が可能であり、批判を聞く耳もある
  • アンガーマネジメントやストレスマネジメントができている

ステップアップに向けて取得すべき資格がある場合は、その資格を取得していることもロールモデルの要件に入れましょう。

【管理職・経営者向け】上長や他社の経営者、偉人などをロールモデルにする

管理職にとってのロールモデルの代表例は、尊敬する上長や経営幹部、外部評価が高い経営者などです。マネジメントが中心的業務であるため、業務遂行のノウハウだけでなく、人を見る目と育てる腕にも注目しなければなりません。

経営者がロールモデルを探す場合は、会社経営や事業の業績向上、社会貢献などで名を知られている経営者を第一候補にしてみましょう。例えば下表にあるような有名な人物・偉人は、多くの経営者にとって「こうなりたい」「こういう視点がほしい」というお手本になる人物です。

【経営者向けのロールモデル例】

ロールモデルのタイプ・特徴 人物例
自社の技術・強みを強化し、国内外で事業を成功させた経営者

本田宗一郎(ホンダの創業者)

松下幸之助(現パナソニックの創業者)

革新的なアイデアで市場をリードした経営者

スティーブ・ジョブズ(Appleの創業者)

岩田聡(任天堂の元代表取締役)

社会貢献を積極的に行い、歴史的にも評価の高い経営者 渋沢栄一(多様な会社・団体の設立に関わった実業家・慈善家)

ロールモデルの要件には様々なものが考えられます。管理職の場合はキャリア形成と組織運営、経営者の場合は会社経営と社会貢献などの観点から探ってみてください。

【女性活躍推進】女性社員の働き方の成功事例が大切

階層別ロールモデルとは異なりますが、性別特有の事情を考慮したロールモデルも社員にとって大きな支えとなります。その代表例が「女性の活躍推進」を目的とするロールモデルです。

女性が働く際は、特有の周期的な体調変化、妊娠・出産による心身への大きな影響を考慮しなければなりません。性別特有の事情と仕事との両立は、“同じ女性の視点とやり方”が参考になるのです。

当然、男性社員にとっても“男性だからこそ参考になるロールモデル”があるでしょう。特に育児と仕事の両立では、子どもの健やかな成長とパートナーの体調を考慮した働き方を探るヒントになります。

「こういう問題には、どう対処すればいいのだろう?」といった具体的な疑問に答えられることが、適切なロールモデルの選定で最も重要です。

ロールモデルの探し方・決め方(社員側)

社員が自身にとってのロールモデルを探し、成長につなげるやり方は、次の5ステップで進められます。

  1. (1)先輩・上司・有名人などから「こうなりたい」と思える人を探す
  2. (2)ロールモデルの行動特性・考え方・働き方を分析する
  3. (3)実践に必要な知識・スキルを習得する
  4. (4)ロールモデルの行動を真似する
  5. (5)他者からフィードバックを受ける

順番に解説します。

(1)先輩・上司・有名人などから「こうなりたい」と思える人を探す

第1のステップは、ロールモデルの候補者探しです。

ロールモデルを見つけるには、「どのような点で手本となる人を探すのか」を明確にしましょう。これには、

「仕事で業績を上げている人」

「仕事とプライベートを両立している人」

「同僚・部下や顧客と良好な人間関係を構築している人」

などが考えられます。

社内でロールモデルを探すなら、周囲の先輩・上司のやり方を観察したり、社内報・社内ポータルサイトや採用情報にある社員紹介などを見たりしてみましょう。

社外で探す場合は、同業種で活躍するビジネスパーソンに注目します。新聞・雑誌のインタビューや特集記事、行政が公表するモデルケースの中心的人物が候補者です。ビジネス書の著者などもロールモデルになり得ます。

最初から1人に絞り込まず、複数の候補者を見つけることで、より自身に合うロールモデルを選べるでしょう。

(2)ロールモデルの行動特性・考え方・働き方を分析する

複数の候補者の中から1人を選定するには、それぞれの行動特性・考え方・働き方と自身の目指す方向性との相性を見極めなければなりません。分析では、3つの観点を意識してみてください。

【ロールモデルの分析における3つの観点】

観点 メリット
自分と似た性格・特性
  • 得意・不得意なタスクが自分と似ている可能性がある
  • 人間関係づくりの傾向が自分と似ている可能性がある
自分と似た考え方
  • キャリア形成やワークライフバランスで重視する点に共感しやすい
  • タスクの優先順位の決定方法について納得しやすい
自分と似た働き方
  • ワークライフバランスの具体的な課題への対処法を参考にしやすい
  • 業務効率の上げ方やタイムマネジメントなど、具体的な業務遂行方法の参考にしやすい

これらを総合的に見たうえで、自身にとって「目指したい姿」を実現している人をロールモデルに選びましょう。

もし1人に絞り込めない場合は、「仕事に対する考え方のロールモデルはAさん」「具体的な働き方のロールモデルはBさん」といった形で選ぶことも可能です。

(3)実践に必要な知識・スキルを習得する

ロールモデルが決まったら、あとはそこへ近づくための実践ステップに入ります。まずは、ロールモデルがもっている知識・スキルを習得しましょう。

  • ビジネスマナーとして、何を実践し、何を重視しているのか
  • どのような資格を取得しているのか
  • コミュニケーションにおいて、何を重視しているのか

こうした基本的なところから自己成長を進めることが、その後の“行動の模倣”を容易にします。

習得に向けては、6つの行動を意識しながら経験学習のサイクルを回しましょう。

【知識・スキルの習得に向けた6つの行動】

  • 習得したい知識・スキルなどを個人目標に組み込む
  • 研修やセミナー、オンライン講座などを活用して知識・スキルをインプットする
  • 仕事でそれらの知識・スキルを使い、定着させる
  • 上司・先輩・同僚などから実践に関してフィードバックを受ける
  • 実践における課題がある場合は、改善する
  • インプットする知識・スキルなどのレベルを1段階上げる

ビジネスパーソンは、研修やセミナーよりも自身の経験から多くを学ぶと言われています。やみくもに研修を受講するのではなく、日々の実践における定着を意識しながら学びましょう。

経験学習サイクルやスパイラルアップするPDCAのやり方を以下の関連コラムで解説しています。

コラム「リフレクションとは?ビジネスで取り入れる意味や効果的なやり方を解説」はこちら

コラム「PDCAとは?意味・回し方・成功のコツを具体例でわかりやすく解説」はこちら

(4)ロールモデルの行動を真似する

知識・スキルの習得が進み、ロールモデルの行動を真似できる段階になったら、職場のメンバーとの連携や業務効率の向上、キャリア形成に向けた行動などで実践していきましょう。

仕事で課題が発生したときこそ、ロールモデルの行動や考え方を真似するチャンスです。

  • ロールモデルなら、どのように問題を捉え、分析するか
  • ロールモデルなら、批判をどのように受け止めるか
  • ロールモデルなら、どのタスクを優先するか
  • ロールモデルなら、誰に協力を仰ぐか

ロールモデルの選定で分析した各特徴をもう一度確認したり、改めて分析してみたりして、まずは素直に真似することが大切です。「自分には合わない」と最初から拒否してしまっては、本来伸ばせる能力も伸ばせないまま終わってしまうかもしれないからです。

真似をしてみたあとで「うまくいかない」と感じるようなら、上司や先輩社員にアドバイスを求めましょう。社内にロールモデルがいるなら、直接相談するのもおすすめです。

(5)他者からフィードバックを受ける

以上のことを実践したうえで、定期的に他者からのフィードバックを受けると、ロールモデルのようなキャリア形成・働き方の実現に、より近づけます。

熱心に取り組んでいると、「自分は頑張っている」という気持ちが高まりすぎて自信過剰になったり、反対に「自分はなぜこんなにうまくできないのか」と落ち込み、ストレスが蓄積されたりします。自身に向けた視線ばかり強くなり、過剰な自己肯定や自己否定につながりかねません。

他者の目を定期的に入れることは、自己成長のリスクマネジメントです。「ロールモデルの選定に失敗したかも?」と感じた際も、周囲に相談するなど他者の目を入れることで、見逃していたポイントに気づき、突破口を見つけられるでしょう。

「ロールモデルがいない」と言われた場合の作り方・使い方(企業側)

ロールモデルの不在は、企業にとって社員の離職理由になりかねない重要な問題です。大きな企業であるほど、「この会社では、どのようにキャリア形成ができるのか」を社員に示さなければなりません。

社内でロールモデルを作るには、要件を定義し、育成し、社内周知するという手順で進めましょう。

自社のロールモデルに求める要件を定義する

企業側でロールモデルを育成する際は、「会社として、どのような人材像を重視しているか」を明確にすることが不可欠です。

階層別ロールモデルであれば、その年次や階層で習得していてほしい知識・スキル、業務遂行において意識してほしい視点や姿勢を定めるとよいでしょう。一部のスキル・行動特性に限定したロールモデルなら、実現したキャリアや仕事との両立などをもとに要件を定義します。

社内で実際に活躍している人材のコンピテンシーを分析すると、具体的なポイントを抽出しやすいでしょう。

コラム「コンピテンシーとは?意味・具体例と採用・評価・育成での使い方、活用シーン」はこちら

育成対象人材を選定し、育成する

既に豊富な人材がいる場合は、社内の活躍事例を募集し、そこからロールモデルを選定できます。ロールモデルにふさわしい人材がまだ育っていない場合は、ロールモデルになり得る人材を育てましょう。

ロールモデルの育成には、最初に定義したロールモデルの要件を満たす人材となるような教育施策が必要です。習得してほしい知識・スキルのための研修を実施し、現場での実践を管理職とともにサポートしましょう。

効果的な育成には、定期的な個別面談によるフィードバックも重要です。例えば、ポジティブフィードバックを行えば育成対象者の自信を高められます。課題がある場合は、原因の分析と解決方法を対話によって見いだし、育成対象者自身に決定させるとよいでしょう。

フィードバックの場としてよく活用される1on1の進め方については、以下の関連コラムで解説しています。

コラム「1on1とは?意味・目的、部下に「苦痛」と言われないための進め方」はこちら

育成対象人材の成功体験、失敗体験と対処法を社内共有する

ロールモデルの育成には時間がかかります。特にキャリア形成に関するロールモデルを育てるなら、年単位の根気強い取り組みが必要でしょう。

ロールモデルとなる人材がしっかり育つまでは、育成の取り組みを社内で共有する方法がおすすめです。ロールモデルに対する社内の関心を高められるからです。

ロールモデル育成に関する情報共有では、「何のロールモデルなのか」を明示してください。例えば、新入社員向けであれば「職場で活躍する人材」というロールモデルになりますし、ワークライフバランスの改善が目的なら「仕事と家庭を両立させ、生き生きと働く人材」というロールモデルになります。

情報共有の手段は、自社で普段活用している媒体や情報共有手段を使うと便利です。例えば、社内報や社内ポータルサイトでのインタビュー掲載や、成功体験や失敗体験とその対処法に関する体験談の掲載などが考えられます。

ロールモデルとの交流機会を設ける

ロールモデルを育成できたら、その経験や仕事に向き合う姿勢を社内に広めましょう。そのためには、直接本人と話せる交流機会の設定も効果的です。

ロールモデルとの交流機会は、「Aさんみたいになりたい」と考えている社員が直接質問してヒントを得たり、それまでの取り組みを自ら振り返ったりするチャンス。実際に体験した人材だからこそ与えられる助言や励ましは、成長の大切な足掛かりとなります。

ロールモデルの創出に欠かせない階層別研修

ビジネスにおけるロールモデルは、キャリア形成や仕事への姿勢、働き方の“あるべき姿”と結びついています。社内でロールモデルを育成するなら、階層別研修の実施は不可欠です。

多数の企業で人材育成をサポートしているALL DIFFERENTでは、ロールモデルとなり得る中堅社員や管理職、経営幹部のための研修をご用意しています。また、ロールモデルに近づくための成長に欠かせない各種スキルアップ研修も受講可能です。自社で活躍できる人材の育成に、ぜひお役立てください。