KPIとは|使い方や目標の設定方法について

published公開日:2023.06.26
KPIとは|使い方や目標の設定方法について
目次

本コラムではKPIを設定するメリットや設定方法について解説しています。
企業が立てた目標の達成度合いを測定するために活用されるKPI。特にマーケティング施策では、適切なKPIの設定が有効です。KPIを活用して、自社の目標達成を目指しましょう。

KPIとは?意味や使い方

KPIは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」と表されます。具体的には企業が目標を達成するうえで、達成度合いを計測・監視するために数値化した指標のことです。

例えば、マーケティングや営業の現場でよく見る「新規顧客獲得数」や「新規受注獲得数」などがKPIの例です。このほかにも「顧客満足度」や「従業員満足度」などもKPIとして設定されることがあります。

多くの企業ではKPIを設定して目標達成までの具体的なプロセスや進捗状況を把握し、経過を見ながら業務を改善することで、目標達成を目指すのが一般的です。

企業内の各部署や部門でKPIを設定し達成することで、売上高や売上件数などの最終的な目標を達成できます。
KPIを活用することで、明確な基準に従って計画の軌道修正や改善が可能です。

自社の目標がなかなか達成できないと悩んでいる場合は、KPIの設定が適切でないのかもしれません。

KGI、KSF、OKRそれぞれの違い

KPIとよくセットで扱われる指標がKGI、KFS、OKRの3つです。それぞれ似ている部分もありますが、厳密には異なる定義を持っています。

自社でKPIを導入する前に、それぞれの内容や定義を明確に把握しておきましょう。

KGIとは?KPIとの違い

KGIは「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」と呼ばれています。KPIとは異なり、全体の戦略における目標設定がKGIです。

KGIでは特定の期間における「何を」「どれくらい」達成するのかという目標を数値化しています。
例えば「自社製品のシェアを来年までに1位に上げる」などがKGIの例です。

KGIは複数のKPIを達成することによって達成できる、最終的な目標(ゴール)であると覚えておきましょう。

KSFとは?KPIとの違い

KFSは「Key Factor for Success」の略であり、日本語では「重要成功要因」と言う意味があります。KFSを明確にすることで無駄な施策をなくし、最も効果の高い施策に力を入れることができます。

KPIと似ているようですが、KFSはKPIを達成するためにするべき手段や手法を指しています。そのため、まずはKFSを明確にしてKPIを設定することが大切です。

OKRとは?KPIとの違い

OKRは「Objectives and Key Results」の略で、日本語では「目標と主な結果」と表されます。近年様々な企業で導入されており、GoogleやMeta(旧Facebook社)などでも活用される概念です。

KPIやKGIとは異なり、OKRでは目標だけでなく求められる成果も設定する必要があります。OKRを決定する際には、企業全体の大きな目標を設定してから、部署や部門など細かい部分の行動を決定していくと覚えておきましょう。
「OKR」についてはこちらでも解説しています。
OKRとは?企業に導入するメリットや適切に運用するコツを解説

KPIを設定するメリット

KPIを自社のビジネスに活用することで、どのようなメリットがあるのか解説します。

KPI(中間目標)を設定することで、自社で設定した目標(ゴール)達成までのプロセスが具体的になります。定量的な数値に変換してプロセスを計測・監視するため、誰の目から見ても目標の達成度合いが明らかなためです。さらに、目標達成までのプロセスが明確であればあるほど、各部署や部門が実行すべき行動もおのずとわかります。

例えば「シェア1位を獲得する」というゴールを設定したとします。言葉としては曖昧ですが、KPIにより「顧客獲得数〇〇件、受注数〇〇件を目指す」と設定すれば、目標の具体性が増して達成までの方法・手段も明確になります。

また、KPIの導入により行動の結果を数値化できるため、業務改善のためにPDCAを回しやすくなります。

KPI設定の方法

KPIはそれだけを単体で設定すればよいわけではありません。企業の目標に一貫性を持たせるために、KGI→KFS→KPIの順で逆算して設定する必要があります。

KPIの設定方法を理解して、自社にとって最適な目標を設定しましょう。

1. KGI(ゴール)を決める

KPIを設定する際には、まずゴールとなるKGIから設定してください。KPIは中間目標に当たるため、ゴールであるKGIの設定が必須です。

KGIを設定する際には、会社全体の目標をもとに、各部署や部門で何を目標にするべきかをしっかり話し合いましょう。KGIを決めたら、社内や部署・部門内で共有します。

KGIに売上向上を設定する場合には「○○万円」など具体的な数値を設定してください。
定性的な表現ではなく、定量的にします。KGIを数値化して明確にしておくことで、KPIの設定もスムーズに進みます。

また、設定したKGIに対して従業員から意見があれば、積極的に反映していきましょう。

2. KSF(要因や手段)を洗い出す

KGIの設定が済んだら、成功の要因となるKFSを設定します。そして、成功するためのプロセスを洗い出し、そのプロセスで目標を達成できるかどうかを検証します。例えばECサイトの売上向上をKGIとする場合、「SEO」「広告出稿」「SNS運用」などがKFSに当たります。

KFSの設定では因数分解のようにKGIから紐解いて、成功の要因を細かい部分に分けなければなりません。
また、KFSは競争環境の変化に左右されるので、成功体験に固執せず柔軟に決定するようにしましょう。

3. プロセスを細分化する

KGIとKFSを設定した後はいきなりKPIを設定せずに、KGI(ゴール)とKFS(要因・手段)の間にあるプロセスを細分化しましょう。KFSを洗い出した際にいくつかの候補が出ているので、注力するKFSを決定していきます。

プロセスを細分化するときにも、具体的に数値化することが重要です。
具体的な数値で表されているほど、プロセスを選別しやすくなります。

次に細分化したプロセスの中から、自社でコントロールできるものとできないものを分類してください。
さらに自社でコントロールできるプロセスから、最も成果を上げられそうなものから優先的に着手するようにしましょう。
1つの方法に絞ることもあれば、複数の方法を同時に行うケースもあります。

4. KPIを設定する

最後のステップとして、中間目標となるKPIを設定していきます。KFSの設定によって洗い出した成功要因を、定量的に測定・監視できる指標へと置き換えれば、それがKPIとなります。

KPIは、短期間に多く設定しすぎてはいけません。設定したKPIが多すぎると管理に負担がかかり、逆に業務効率を下げる可能性があります。

設定したKPIを見える化するために、ロジックツリーにしてみるのもおすすめです。
その際、重複している内容が無いかをチェックすると、より精度の高い目標設定になります。

KPI設定のポイント

効果的なKPIを設定するために、覚えておきたいのが「SMARTの法則」というフレームワークです。KPI設定のポイントがこのフレームワークで掴めるので、KPIを設定する際に合わせて活用しましょう。

S:Specific(明確性)

KPIで設定する目標は必ず明確でなければなりません。小規模な企業では目標を共有しやすいですが、従業員が多ければ多いほど目標の共有が困難です。そのため、目標設定が曖昧であると、認識のズレが生じてしまいます。
一人ひとりの解釈が異なっていれば、会社が一丸となって目標達成を目指せません。

KPIを設定する際には、誰が見ても同じ解釈ができるように具体的な内容を設定しましょう。

M:Measurable(測定可能)

KPIの設定ではとりあえず数値化できる目標を選定すればよいのではありません。件数・率・回数など数値化しやすい指標を選ぶことが重要です。

KPIを設定する目的は、目標の達成度合いを定量的な数値によって測定・監視することです。
そのため、どのような目標を設定する場合でも、数値によって測定できるものでなければなりません。

測定できない目標は適切に達成度合いを評価できず、業務の改善点をリストアップするのも困難です。

A:Achievable(達成可能)

KPIとして設定する目標は、達成可能なものでなければなりません。難易度の高すぎる目標を設定してしまうと、目標を達成できず立てた計画自体が立ち消えとなってしまう可能性があります。

また、誰が見ても達成できないような高すぎる目標は、従業員のモチベーションを下げるリスクがあります。高い難易度へのチャレンジも大切ですが、KPIを設定する際には達成可能であることを重視してください。

R:Related(関連性)

KPIは企業の経営戦略における中間目標であり、最終的な目標と関連性があるものでなければなりません。そのため、KGIやKFSと関連性がある目標を立てましょう。

もし、KGIと関連性がないKPIを設定してしまった場合、KPIを達成したとしても、最終的なゴールであるKGIには至りません。KPIは単独で考えるのではなく、ゴールや手段・手法と合わせて設定しましょう。

T:Time-bounded(適時性)

企業が業績向上のために目標を設定する場合は期限を設けることが重要です。
それはKPIの設定においても例外ではなく、いつまでに目標を達成するか期限を決める必要があります。

目標を設定して達成するまでの流れが同じであっても、半年で達成するのと1年かかるのでは意味合いが違ってくるでしょう。目標達成までの期間が長すぎると、競合他社に先を越される可能性もあります。

KPIを設定する際には期限を設定したうえで、社内全体で取り組みましょう。

KPIを用いた目標達成スキルを身につけよう

KPIを用いて目標を設定することで、組織全体のモチベーションを向上し業績アップにも期待できます。
KPIを設定して自社の業績を向上させるには、適切な目標を選定するスキルが必要です。

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