Webマーケティングとは?分類・やり方から必要なスキル・資格まで

update更新日:2026.06.02 published公開日:2024.07.11
Webマーケティングとは?分類・やり方から必要なスキル・資格まで
目次

Webマーケティングは、企業がインターネットを活用して集客や販売促進を行うマーケティング手法です。消費者の多くがインターネットを活用して情報収集を行う現在、Webマーケティングは企業の成長に不可欠なものとなっています。

本コラムでは、Webマーケティングの種類、やり方、Webマーケターに求められるスキルや役立つ資格まで、Webマーケティングの基本をわかりやすく解説します。

Webマーケティングとは?目的・特徴と将来性

はじめに、Webマーケティングとは何か、概要と目的、将来性を見ていきましょう。

Webマーケティングとは何か?目的と特徴

Webマーケティングとは、Web媒体を活用して行うマーケティングのことです。Webマーケティングに従事する人は「Webマーケター」と呼ばれます。

Web媒体を活用する点で、Webマーケティングには次の4つのメリットがあります。

【Webマーケティングのメリット】

  • 地域的な制限がない
  • ターゲットの属性を細かく設定できる
  • 比較的低コストで実施できる
  • 効果測定が容易である

いずれもインターネットの特徴とデータ回収の容易さからくるメリットです。

Webマーケティングを行う目的は、主に自社サイトへの誘導、商品・サービスの販売促進、ブランディング強化など。最終的には、問い合わせの獲得や資料請求、商品・サービスの購入といった何らかの具体的な成果(=コンバージョン)につなげることを目指します。

【Webマーケティングを行う目的の例】

  • 自社サイトへの誘導
  • 商品・サービスの情報提供、販売促進
  • 問い合わせの獲得・資料請求
  • 顧客との接点拡大
  • ブランディング強化
  • 新規顧客の獲得
  • サポート情報の提供

Webマーケティングでは、日進月歩で変化する様々なWebサービスに対応しながらマーケティングを進めなければなりません。Webマーケターには学び続ける姿勢が強く求められます。

Webマーケティングの将来性

Webマーケティングがビジネスで活用されるようになってから、既に30年以上が経過しました。現在、その必要性はますます高まっています。

日常生活でも仕事でも、「いつでもどこでも」インターネットに接続できる環境が当たり前という状況です。情報通信白書の令和7年版によれば、88.3%の人がYouTubeを利用し、77.6%の人がインターネット経由でニュースサービスを利用しています。60代の人に限っても、約8割がスマートフォンを持ち、約7割がYouTubeを見ていることがわかりました。*

インターネット検索にAIが活用されるなどICTの発展は目覚ましく、Webサービスの特徴を利用したマーケティング戦略は、ビジネスにおいて不可欠と言えるほど。どの年代をターゲットとするにせよ、Webを活用したマーケティング戦略は事業活動の要なのです。

*参考:「情報通信白書令和7年版 インフォグラフィック」(総務省)

Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い

Webマーケティングに似た用語に「デジタルマーケティング」があります。一見似ているように思えますが、両者は必ずしも同一ではありません。デジタルマーケティングは、Webマーケティングを含む、より広範なマーケティング活動を指すからです。

両者の違いをまとめると、下表のようになります。

【Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い】

項目 Webマーケティング デジタルマーケティング
定義 インターネット上のWeb媒体を活用したマーケティング活動 デジタル技術全般を活用したマーケティング活動
主な施策
  • SEO対策
  • Web広告運用
  • コンテンツマーケティング
  • SNSマーケティング
  • メールマーケティング
  • Webマーケティング全般
  • デジタルサイネージの活用
  • スマートフォンアプリの活用
  • IoTデバイスの活用
  • AR/VR技術の活用
特徴
  • インターネット上での展開に特化
  • 導入しやすく効果測定が比較的容易
  • オンライン・オフライン両方で展開
  • Webマーケティングより広い範囲で、包括的なアプローチが可能
活用媒体
  • Webサイト
  • ブログ
  • SNS
  • メールマガジン
  • 全てのデジタルチャネル
  • デジタルデバイス
  • 最新テクノロジー

基本的には、デジタルマーケティングの一環としてWebマーケティングが展開されます。ただし、広範なデジタルマーケティングに割ける予算が少ない場合は、まずWebマーケティングで基礎を固め、段階的にデジタルマーケティング全般へ展開していくという流れも多く見られます。

Webマーケティングの分類・仕事内容

Webマーケティングでは、複数の施策を戦略的に組み合わせて高い効果を狙います。代表的な施策はSEO、Web広告運用、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、メールマーケティングの5種類です。

(1)SEO(検索エンジン最適化)

SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれます。Googleなどの検索エンジンで特定のWebサイトやWebページを上位表示させるための施策です。

インターネットを通じた情報収集が日常風景となった現在、多くの人が検索エンジンにキーワードを入力しています。「あれって何だっけ」という軽い関心から、「この条件に合う商品はどれ?」というコンバージョンに直結する動機まで、様々なキーワードが用いられます。

ここで、特定のキーワードを検索した際に自社の商品・サービスを上位表示させられれば、その情報を優先的に見てもらえるでしょう。検索結果にただ表示するだけですので、広告費用もかかりません。しかも、一度上位表示できれば、継続的な集客も期待できます。

とはいえ、SEOにはデメリットがあります。1つ目は、施策実施から効果が現れるまでに数カ月の時間がかかること。2つ目は、上位表示され続けるには検索エンジン側で更新されるアルゴリズムに随時対応しなければならないことです。

検索エンジンは、ユーザーが入力した検索キーワードについて最も有益であると評価されたサイトを上位に表示します。それが検索エンジン自体の価値にもつながるからです。この有益性を確保するため、

  • 検索されやすいキーワードを自然な形でコンテンツに盛り込む
  • Webサイト内の関連ページ同士をつなぎ、回遊を促す
  • ユーザーにとって閲覧しやすく、表示速度が速く、わかりやすい設計にする
  • スマートフォンやタブレットでも見やすいよう、レスポンシブデザインにする
  • 必要に応じて情報をアップデートする

といった取り組みを続けることがポイントです。

(2)Web広告運用

Web広告運用とは、簡単にいえばインターネット上に広告を出すことです。検索エンジンで表示される検索結果の上部や下部にある「スポンサー」などの領域、Webメディアの各記事のページにある左右の領域などが典型例でしょう。

Web広告には、表示される場所や広告の特徴によって、主に5つの種類があります。

【Web広告の種類】

種類 表示場所 特徴 広告費用の例
リスティング広告 検索エンジンの検索結果
  • テキストのみで構成される
  • ユーザーが入力したキーワードに対応して表示される
  • 顕在層へのアプローチに適している
  • クリック課金型
ディスプレイ広告
(バナー広告)
Webサイトやアプリの広告枠
  • 画像・動画・テキストで構成される
  • Webサイトやアプリの内容、ジャンルに応じて表示できる
  • 特定のWebページに表示できる
  • 潜在層にもアプローチできる
  • クリック課金型
  • インプレッション課金型
  • コンバージョン課金型
SNS広告 SNSの広告枠
  • 画像・テキスト・動画を中心に構成される
  • SNSユーザーの特徴(年代・興味関心など)に合わせた広告配信ができる
  • 潜在層にもアプローチできる
  • インプレッション課金型
  • インストール課金型
  • 動画視聴課金型
リターゲティング広告 他社サイトなどの広告枠
  • 画像・テキストを中心に構成される
  • 自社のWebサイトを訪問したユーザーが別のサイトを訪れた際に、自社の商品・サービスを表示する
  • ECサイトでよく活用される
  • 既に自社商品・サービスに興味をもったユーザーに再度アプローチできる(高い成約率)
  • インプレッション課金型
  • クリック課金型
アフィリエイト広告 アフィリエイターの運営サイトなど
  • 画像・テキストを中心に構成される
  • ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)に広告を出稿し、アフィリエイターに商品・サービスを紹介してもらう
  • 指定リンクからLP(ランディングページ)に誘導し、商品購入へつなげる
  • コンバージョン数に応じて発生

Web広告は多くの企業で活用されています。

(3)コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、自社のコーポレートサイトやオウンドメディアを通じて、ユーザーに価値ある情報を継続的に発信する手法です。Webページ全体を作り込めるため、テキスト・画像・動画を用いたアプローチだけでなくフォームの設置も可能です。

コンテンツマーケティングのメリットには、次のようなものがあります。

【コンテンツマーケティングのメリット】

  • 商品・サービスの詳細情報や特徴を提供できる
  • 開発秘話やユーザーの声を紹介できる
  • ユーザーに役立つ情報を継続的に提供し、信頼性を高められる
  • 「よくある質問」などを掲載することで、ユーザーの問題解決に貢献できる
  • デザインや情報の見せ方を工夫することで、高いブランディング効果を発揮する

よく見られるコンテンツとしては、

  • 社内の様子や活動を報告するブログ
  • 自社の専門性を活かしたコラム
  • 商品・サービスの特徴や使い方を紹介する動画
  • 外部に向けて開催する研修・セミナーの情報
  • ホワイトペーパー

などがあります。

魅力的なコンテンツを制作する必要があるため、コンテンツマーケティングには時間と労力がかかるでしょう。一方で、自社の認知度向上と長期的効果は大いに期待できます。SEOも組み合わせれば、オーガニック検索からの継続的な集客も可能です。

(4)SNSマーケティング/SMM(ソーシャルメディアマーケティング)

SNSマーケティングとは、Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、LINEなどのSNSプラットフォームに自社アカウントを開設し、情報発信やユーザーとの交流を行う手法です。SMM(ソーシャルメディアマーケティング)とも呼ばれます。

SNSマーケティングを実施している企業の主な取り組みは、

  • 商品・サービスの情報発信
  • キャンペーンの告知
  • 簡易的なアンケートの実施
  • 外部評価(投票)の呼びかけ
  • 感想募集や消費者との直接的な交流
  • カスタマーサポート

などです。

日々発信することでSNSユーザーの日常に溶け込み、ブランドの好感度を高めた例も多く見られます。多数のフォロワーを獲得すれば、投稿をシェアしてもらえる機会が一気に増えるでしょう。

SNSマーケティングで注意すべきことは、SNS担当者が個人アカウントと同じような使い方をすると、企業の信用が損なわれる恐れがあることです。「マーケティングの一環として運用している」という自覚をもち、プロフィールにも「リプライやフォロー返しは行っておりません」などの運用ルールを明示することがトラブル防止の1つの手段となっています。

(5)メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールを配信することで集客や販売促進を図る手法です。代表例は、メールマガジン(メルマガ)の送信です。ほかに、メールへの広告掲載もあります。

メールマーケティングは、低コストで導入・運用できるという大きなメリットがあります。適切な情報を適切なタイミングで提供できれば、コンバージョン率をより高められるでしょう。そのため、顧客のニーズに合わせた情報を定期的に発信することが大切です。

加えて、メールマーケティングでは、以下のような段階的にコンバージョンにつなげるやり方が可能です。

  1. ①商品・サービスの紹介を行う
  2. ②購買や問い合わせを促す内容を送る
  3. ③購買をやめた層に対して、リターゲティングメールを送信し、再び興味を喚起する

といった進め方です。

Webマーケティングのやり方・4つのステップ

複数の施策を組み合わせて相乗効果を狙うには、目的の明確化と適切な目標設定と効果測定を行い、改善のためのPDCAサイクルを回す必要があります。具体的には、以下のステップで進めましょう。

  1. (1)目的・ターゲット・目標の設定
  2. (2)戦略立案・ツールの選定
  3. (3)効果測定とデータ分析
  4. (4)改善とPDCAサイクルの実施

順番に解説します。

(1)目的・ターゲット・目標の設定

最初に行うのは、「何のためにWebマーケティングを行うのか」という目的の設定です。ターゲットとなる顧客像とともに検討しましょう。

ターゲットの属性としては、年齢・性別・居住地のほか、家族構成やライフスタイル、趣味嗜好、困りごとなどを設定してみてください。可能な限り具体化することで、その後の施策を検討しやすくなります。ターゲット像の設定に迷う場合は、既存顧客に関する情報を収集したり、市場のニーズを分析したりしましょう。

目的とターゲットを設定できたら、次は目標の設定です。最終目標であるKGI(重要目標達成指標、Key Goal Indicator)を設定し、さらにKGI達成に向けた段階的な目標であるKPI(重要業績評価指標、Key Performance Indicator)を設定します。KPIには、例えば以下のようなものがあります。

【WebマーケティングにおけるKPIの例】

  • サイト流入数
  • 商品ページの閲覧数
  • 問い合わせ数
  • 資料のダウンロード数
  • インプレッション数

KPI管理についての詳しい説明は、以下の関連コラムをご覧ください。

コラム「KPIとは?簡単にわかるビジネスでのKPIマネジメントとKPI設定のコツ」はこちら

(2)戦略立案・ツールの選定

次は、KGIおよびKPIに応じた施策の決定です。Webマーケティング手法の選択や各手法にかける予算の決定、担当者の選定などを行います。

Webマーケティングでは、様々なデータをもとにタイミング良くアプローチしていかなければなりません。これを効率化するには、各プロセスや施策に応じたツールの使い分けが重要です。

代表的なWebマーケティングツールは、下表の通りです。

【代表的なWebマーケティングツール】

名称 特徴
MA(マーケティングオートメーション)
  • メールの配信から顧客の行動分析までを自動化する
  • 見込み客の購買意欲を段階的に高める
  • 商談化の可能性が高い見込み客を自動判別し、営業部門へ引き継ぐ
CMS(コンテンツマネジメントシステム)
  • Webサイト制作の専門知識なしで新規ページの作成・更新ができる
  • 簡単な操作でタイムリーな情報発信ができる
  • 導入に一定のコストがかかるが、導入後は運用コストを軽減できる
アクセス解析ツール
  • Webサイトや各ページの訪問者数・滞在時間・閲覧動向など、ユーザーの行動を詳細に把握できる
  • 「Web解析ツール」「Webサイト解析ツール」とも呼ばれる
  • コンバージョンにつながりやすい導線を把握するために必須のツール
ABテストツール
  • Webサイトのデザインや導線の比較ができる
  • デザインの効果を検証していくことで、Webサイト全体のコンバージョン率向上につなげられる

MAの活用例は、Webサイトを訪れたことがあるユーザーに対して関連コンテンツを表示したり、資料請求をしたユーザーを対象に商品・サービスの情報や活用事例を配信したりすることなどです。

CMSは、ブログやコラム、事例紹介、キャンペーン告知などでよく活用されます。オウンドメディアの定期的な更新だけでなく、問い合わせフォームの設置・管理も可能です。アクセス解析ツールとの連携もできますので、ユーザーの行動を細かく分析したい場合にも役立ちます。

アクセス解析ツールは、コンテンツマーケティングおよびSNSマーケティングの必須ツールです。代表例はGoogle Analyticsですが、SNSの有料プランにも解析機能がついている場合があります。アクセス解析ツールを用いることで、Webマーケティングに必要な様々なデータを回収できます。

そして、ABテストツールは主にWebページのデザインや導線の比較に使われます。例えば、

  • CTAボタンの色は「緑」と「赤」のどちらが効果的か
  • CTAボタンの文言は「今すぐ申し込む」と「無料で始める」のどちらのほうがコンバージョン率が高いか
  • 商品画像サイズ・数は、「大きな画像を1枚」と「小さな画像を4枚」のどちらのほうがコンバージョン率が高いか

といった具合です。

(3)効果測定とデータ分析

施策を進めたら、効果測定を行います。KPIの達成度を確認するためのデータ収集と分析です。サイトへのアクセス数やコンバージョン率などが代表例でしょう。ほかに、問い合わせ内容やアンケートで寄せられた声、口コミ内容といった定性的データも、施策の効果や今後の方向性を確認するための大切なデータとなります。

データを集めたら、KPIの達成・未達成をチェックします。KPIを達成できた場合は、その成功要因を、達成できなかった場合は失敗要因を分析しましょう。

【成功要因・失敗要因の分析の観点】

  • 外部環境の状況
  • 仮説の妥当性
  • 実施した施策の内容と具体的な効果
  • 実施しなかった施策の内容と具体的な影響
  • リソースの状況
  • 業務の進め方とその課題
  • 使用したツールとその課題

「これが原因に違いない」という思い込みを捨てて、多角的に分析することがポイントです。

(4)改善とPDCAサイクルの実施

効果測定・分析のあとは、次の施策に向けた改善案を検討しましょう。成功要因は次の施策に引き継ぎ、失敗要因は課題の解決策を講じるという方向性が基本です。

なお、施策改善としてよく用いられる手法に、LPの最適化(LPO、Landing Page Optimization)とエントリーフォーム最適化(EFO、Entry Form Optimization)があります。

【LPOとEFOの特徴】

手法 特徴
LPO
  • コンバージョン率が低い場合の施策
  • 商品・サービスの購入や資料請求などへユーザーを誘導するLPを改善する
  • 訪問者を途中離脱させず、スムーズにコンバージョンへ導くための導線を改善する
EFO
  • Webサイト訪問数は多いのに問い合わせが少ない場合の施策
  • フォームを改善することで問い合わせや申し込みのハードルを取り除き、コンバージョン率向上を目指す

LPOで具体的に検討するのは、コンバージョンへのわかりやすい導線のほか、訪問者に好まれるサイトデザインへの変更、LPの表示速度の改善などです。

EFOでは、フォーム入力にかかる負担を軽減するため、次のような改善を図ります。

【EFOの改善策の例】

  • 入力項目を減らす
  • ボタンの大きさなどを調整し、見やすさを改善する
  • 過去の入力履歴が自動で反映されるようにする
  • 入力する文字種(半角数字・全角文字など)の自動切り替えを行う

定期的なチェックと施策改善を行い、PDCAサイクルを回し続けることで、Webマーケティングの効果をさらに高められます。

Webマーケティングに向いてる人・必要なスキル

Webマーケティングの戦略立案と実行を担うWebマーケターには、ICTに関する基本知識・スキル、そしてデータの分析力と柔軟な対応力が求められます。本項で紹介する知識・スキルを既にもっているなら、Webマーケティング分野で活躍できるでしょう。

マーケティングに必要な知識・スキルがある

Webマーケティングはマーケティング手法の1つであるため、当然ながらマーケティングに関する知識・スキルが要求されます。例えば、次のようなものです。

【マーケティングに関する知識・スキルの例】

  • マーケティング目的とターゲット層の特徴をふまえた効果的な戦略立案に関する知識
  • 商品・サービスに応じた一般的なアプローチの理解
  • 商品・サービスのコンセプト・強みや市場における立ち位置の把握
  • 競合商品のマーケティング状況の把握

これらを長期的視点と短期的視点で活用するスキルが必要です。

長期的視点で考えるべきことは、自社の事業戦略と整合性のあるマーケティング戦略の立案、KGIの設定や達成に向けた施策の実行です。他方、短期的視点では、KGI達成に向けたKPIの設定と移り変わるユーザーの興味やトレンド、新たなWeb媒体への対応などが求められます。

ICTやデジタル媒体に関する基礎知識がある

WebマーケターはWeb媒体を活用したマーケティングを行うため、ICTやデジタル媒体に関する知識も必要です。

ITエンジニアほどの専門知識は不要ですが、Webサイトの構造や各Webページの構成要素、運用方法を知らなければなりません。WebサイトやWebページの種類、それらで実現できること、検索エンジンの基本の仕組みやWebページに必要な画像・動画の制作ノウハウなど、非常に多岐にわたる知識・スキルが必要です。

また、Web広告を出す場合は、出稿する媒体の特性およびルールの理解、一般的なWeb広告の構成と出稿先の規定に沿った作成スキルも欠かせません。

数字に強く、データ分析力がある

これまで見てきた通り、Webマーケターは様々な数字と向き合わなければなりません。KPIは定量的な指標ですし、その達成度を知るためのデータも多くは数字です。数字を適切に扱えなければ、データをうまく理解できず、その後の戦略立案にも支障をきたしてしまうでしょう。

例えば、アクセス解析ツールで得られる訪問者数や滞在時間、ページごとの離脱率、コンバージョン率などは、制作の際に立てた仮説の検証における重要なデータです。これを正しく読めなければ、本来気づける問題を見逃してしまうでしょう。

反対に、データを組み合わせることで「仮説のこの部分は合っていたが、ここで予想外の結果が出ている」と気づければ、その要因を分析し、次の施策に活かすことができます。数字を中心とするデータを適切に扱う力が、次の最適なアクションを導くのです。

コミュニケーション力と柔軟な対応力がある

ICTの発展とインターネットを通じたサービスの多様化により、Webマーケティングの施策も複雑になってきました。1人で全ての施策を実行することは難しく、チームとして進めていく形が基本です。

チームとして動く以上、メンバー同士の連携は不可欠。戦略の目的・目標を理解し、業務を分担しながら一丸となって目標達成を目指すチームワークが大切です。

発展が目覚ましいICTを活用する以上、取り組みを進める中で新しいサービスが登場したり、既存のサービスが停止したり、思わぬ要因でトラブルが発生することさえあります。こうした事態にも、協力して解決に当たりましょう。

これを実現するには、メンバーの一人ひとりが、高いコミュニケーション能力と柔軟に協力し合う対応力をもつことが何よりも重要です。

Webマーケティングに役立つおすすめ資格

「Webマーケターとしての知識・スキルに不安がある」と感じるなら、資格取得を通じて学びを深めていくとよいでしょう。Webマーケティングについて学べる資格は多くあります。今回は、それらの中で特に有名な5つの資格をご紹介します。

マーケティング・ビジネス実務検定

「マーケティング・ビジネス実務検定」は、マーケティング実務の知識・スキルを学べる検定です。2005年から実施されており、20年以上の歴史を誇ります。3つのレベルで試験が実施されています。

【マーケティング・ビジネス実務検定の3つの級】

出題内容・レベル
A級
  • 戦略立案・マネジメントレベル
  • 法令の知識や計数管理も出題範囲
B級
  • 主体的な業務遂行・運営ができるレベル
  • マーケターに必要な法令の知識なども出題範囲
C級
  • 定型業務ができる基礎レベル

マーケティング・ビジネス実務検定に合格すると、マーケティング理論に加えて実際の業務に役立つ総合的な知識を有していることを示せます。未経験からステップアップしながら資格取得を目指せる検定です。

参考:マーケティング・ビジネス実務検定

Webアナリスト検定

「Webアナリスト検定」は、Google Analyticsの活用スキルを体系的に学べる検定です。合格すれば、Google Analyticsを用いた分析と改善提案ができることを示せます。合格率は約8割と高く、Webマーケターを目指す人が挑戦しやすい検定試験です。

合格に向けた学習では、公式テキストを購入したうえで講座を受講します。試験問題は全て選択式です。

ただし、資格の有効期限は「合格日の翌年度末」となっています。更新するには、日本Web協会の法人会員に所属するか、個人会員になる必要があります。

参考:JWA認定 Webアナリスト検定

IMA(Internet Marketing Analyst)検定

「IMA(Internet Marketing Analyst)検定」は、未経験から実務で使えるWebマーケティングスキルを学べる検定です。学習範囲は、マーケティング概論、サイト集客とアクセス解析、KPI管理、成果獲得などです。

IMA検定は大手企業も活用していますので、ビジネスシーンでアピールしやすい資格と言えるでしょう。実践演習と動画による解説、課題添削を通じて、2カ月間で知識・スキルを学びます。

【IMA検定の2つのコース】

コース 出題内容・レベル
PROFESSIONAL
  • 実践レベル
  • ターゲットに適した戦略立案、スプリットラン実施ノウハウなどを学ぶ
STANDARD
  • 基礎レベル
  • サイト分析とリスティング広告に関する運用スキルを学ぶ

まずはSTANDARDコースの合格を目指し、その後PROFESSIONALコースを受講するという形が基本です。プロのWebマーケターを目指す人のための検定試験です。

参考:IMA検定

Web検定

「Web検定」は未経験者が基礎レベルの知識を習得する試験と、より上位の分野別実務を想定した知識・スキルを習得する試験で構成されています。

従来は「Webリテラシー」「Webデザイン」「Webディレクション」「Webプロデュース」の4試験が実施されていました。現在は、Webプロデュースの新規受験申し込みは受け付けていないため、3試験から選ぶ形となっています。

【Web検定の種類と合格後の認定資格】

試験名 合格後の認定資格名 出題範囲
Web検定
Webリテラシー
Web検定
Webアソシエイト
  • Webデザイン・Webディレクション・Webプロデュースの3分野にまたがる共通知識
Web検定
Webデザイン
Web検定
Webデザイナー
  • ビジュアルデザインのルール
  • HTMLやCSSの書式および基本設計
  • アクセシビリティに対応するための実装技術など
Web検定
Webディレクション
Web検定
Webディレクター
  • Web制作の工程管理
  • 要件を導き出すための現状分析
  • プロジェクト企画
  • サイト全体の情報構造設計
  • 集客施策立案および実施

学習は、公式テキストと公式問題集による独学で進めます。「独学には不安がある」という場合は、Web検定対応講座がある認定スクール等での学習も便利です。

資格の有効期限は2年間。更新には、継続試験の受験が必要です。

参考:Web検

Webマーケティング関連のGoogle認定資格(無料)

以上の資格取得には、教材費や受験料の支払いが必要となります。「まずは無料で資格を取得したい」という場合は、これらの検定を始める前にGoogleの認定資格取得を目指してもよいかもしれません。「Googleに特化したWebマーケティングスキルを習得したい」という方にもおすすめです。

Webマーケティングに関してGoogleが公式に認定する資格は複数あります。いずれもGoogleの「スキルショップ」というWebサービスでアカウントを作成し、オンラインで学習したあとに在宅で受験します。

【Googleの認定資格の例】※2026年2月現在

  • Google広告の検索広告認定資格
  • Google広告クリエイティブ認定資格
  • Google広告「アプリ広告」認定資格
  • コンバージョン最適化認定資格試験

認定資格の名称や受験方法といった最新情報は、「スキルショップ」公式ページでご確認ください。

参考:Google Skillshop

Webマーケティングの勉強には研修・セミナー活用も

Webマーケティングの成功には、会社全体の経営戦略や事業戦略との連動が欠かせません。上位計画と整合性のあるKGI・KPIを設定し、Webマーケティングだからこそ可能な多様なデータの分析・検討を通じてコンバージョンへつなげましょう。これを実現するには、Webマーケターとしての継続的な学びが重要です。

多くの企業で人材育成をご支援してきたALL DIFFERENTでは、マーケティング人材の育成に役立つ研修・セミナーを複数ご提供しています。企業・組織ごとの課題解決に向けた研修の企画・運営にも対応可能です。Webマーケティングによる業績向上に、ぜひご活用ください。