育休とは?取得できる期間や手当の仕組み・計算方法まで
更新日:2026.08.27
公開日:2024.05.30

育休とは、子どもを育てるために一定期間仕事を休むことができる制度です。近年は男性の取得も増え、働きながら子育てをするための重要な制度として注目されています。
一方で、取得できる期間や条件、育休手当(育児休業給付金)の仕組みなどは複雑でわかりにくいと感じる人も少なくありません。
本コラムでは、育休制度の基本から取得期間、手当の計算方法、申請手続きまでをわかりやすく解説します。
育休とは何か
育休とは、子どもを育てるために一定期間仕事を休むことができる制度です。出産に関する休業には「産休」と「育休」があり、それぞれ目的や対象が異なります。
制度の内容を正しく理解しておくことで、出産や育児と仕事を両立するための計画を立てやすくなります。ここでは、育休の基本的な意味と制度の概要、産休との違い、さらに混同されやすい「育児休業」と「育児休暇」の違いを整理します。
育休(育児休業)の基本的な意味と制度の概要
育休とは、正式には「育児休業」と呼ばれる制度で、子どもを育てるために一定期間仕事を休むことができる法定の休業制度です。これは、仕事と育児を両立しやすい環境を整えることを目的として設けられています。
近年は、「産後パパ育休」や「パパ・ママ育休プラス」といった新しい制度も導入されています。
育児休業は、法律で認められており、男女ともに取得できる制度です。育児のために仕事を一時的に離れることを支援する仕組みとして、多くの働く人に利用されています。
産休との違い|取得できる対象者や制度の目的
子の出産や育児に関する休業として、「産休」もあります。産休とは「産前産後休業」を指し、妊娠・出産する女性が産前6週間以内・産後8週間以内で取得できる休業制度です。
育休と産休の違いは、その目的や取得できる人、根拠法などです。
【育休と産休の違い】
| 育休 | 産休 | |
|---|---|---|
| 目的 | 子の養育 | 母体保護 |
| 取得できる人 | 子を養育する父母 | 妊娠・出産する女性 |
| 主な根拠法 | 育児・介護休業法 | 労働基準法 |
| 取得期間 | 原則、子の出生〜1歳 | 産前6週間以内・産後8週間以内 |
妊娠・出産する(した)女性の場合、一般的には産前産後休業を取得した後に、続けて育児休業を取得します。
育児休業と育児休暇の違い
「育児休業」と似た言葉として「育児休暇」がありますが、両者は同じ意味ではありません。育児休業は法律で定められた制度であり、育児休暇は会社独自の制度として設けられる休みです。
育児休業は育児・介護休業法に基づく制度で、一定の条件を満たす労働者であれば利用することができます。取得できる期間や申請方法なども法律で定められています。
一方、育児休暇は法律で義務付けられた制度ではなく、企業が独自に設けている福利厚生制度です。育児休暇の対象となる子の年齢や取得期間は企業ごとに異なります。
育休は男性も取得する時代!育休取得率と「産後パパ育休」
近年、育休は女性だけでなく男性も取得する制度として広がっています。共働き家庭の増加や子育てへの意識の変化により、父親が育児に参加する重要性が高まっているためです。
また、男性が育休を取得しやすくするための制度改正も進められており、その代表的な制度が「産後パパ育休」です。これは、子どもの出生直後に父親が育休を取得できる制度です。
ここでは、男性の育休取得率の状況と、産後パパ育休の制度内容について解説します。
男性の育休取得率
2022年の改正法施行により産後パパ育休が導入され、2025年4月からは、企業における育児休業取得状況の公表義務が「従業員数1,000人超の企業」から「従業員数300人超の企業」に拡大されました。公表内容は、男性の「育児休業等の取得率」または「育児休業等と育児目的休暇の取得率」です。
こうした取り組みにより、男性の育休取得率は2023年度の30.1%から2024年度の40.5%へと大きく上昇しました。しかし、同期間の女性育休取得率は9割近くとなっており、依然として女性の育休取得率とは大きな乖離があります。
【2020年度〜2024年度の育休取得率の推移】*
| 年度 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 2020 | 12.65% | 81.6% |
| 2021 | 13.97% | 85.1% |
| 2022 | 17.13% | 80.2% |
| 2023 | 30.1% | 84.1% |
| 2024 | 40.5% | 86.6% |
*出典:「令和6年度雇用均等基本調査 概要 全体版」(厚生労働省)pp.16
産後パパ育休とは
産後パパ育休は、正式には「出生時育児休業」と呼ばれます。従来の育休とは別に、子の出生後8週間以内の期間で取得できる休業制度であり、いわば「産後休業」に相当する男性向けの制度といえます。
ただし、産後休業とは異なり、産後パパ育休は2回に分割して取得することができます。子の出生直後に4週間まとめて取得することもできますし、他の家族による育児サポートを受けやすい期間を除く形で「出生後2週間+サポートを受けにくい時期の2週間」のように分けて取得することも可能です。
育休はいつからいつまで取得できる?取得できる期間と条件
育休は、子どもを育てるために一定期間仕事を休むことができる制度ですが、取得できる期間や条件は法律によって定められています。
ここでは、育休を取得できる期間と延長の仕組み、主な取得条件を整理します。
育休の取得期間|原則いつからいつまで取得できるか
育休は、子どもが生まれた後、一定期間、育児に専念するために取得できる休業制度です。原則として子どもが1歳になるまで取得できます。
母親の場合、出産後はまず産後休業(産後8週間)を取得し、その後に育児休業へ移行するのが一般的です。一方、父親は子どもが生まれた日から育児休業を取得することが可能です。
また、育児休業は1回だけでなく、一定の条件のもとで分割して取得することも認められています。家庭の状況や働き方に合わせて育休を取得できる制度が整えられています。
保育園に入れない場合など育休期間を延長できるケース
育休は原則として子どもが1歳になるまでですが、一定の事情がある場合には期間を延長できます。代表的な理由として挙げられるのが、保育所に入所できない場合です。
例えば、子どもが1歳になっても保育所に入れない場合や、配偶者が病気などで子どもを養育できない場合には、育休を1歳6カ月まで延長することが認められています。さらに、同様の事情が続く場合には、最長で2歳まで延長することも可能です。
このような制度は、保育環境や家庭の事情に柔軟に対応するために設けられています。延長を希望する場合は、会社への申し出や必要書類の提出など、所定の手続きが必要です。
育休を取得するための主な条件(雇用保険・勤務要件など)
育休は多くの労働者が利用できる制度ですが、取得するためにはいくつかの条件を満たす必要があります。
主な条件の1つは、雇用保険に加入していることです。
また、有期雇用で働いている場合には、子どもが一定の年齢になるまで雇用契約が継続する見込みがあることが必要とされています。契約社員やパートなどの働き方でも、条件を満たせば育休を取得できます。
さらに、会社と労働組合などの間で結ばれた労使協定により、勤続期間が短い場合などは対象外となることがあります。そのため、育休を検討する際は、自分が制度の対象となるか勤務先の規定を確認することが大切です。
育休手当(育児休業給付金)とは|制度の仕組みと支給条件
育休を取得すると、仕事を休む期間があるため収入が減ることがあります。その負担を軽減するために設けられているのが「育休手当(育児休業給付金)」です。これは、育児休業中の生活を支える公的な給付制度です。
育休手当は会社が支払うものではなく、雇用保険の制度として支給されます。一定の条件を満たして育休を取得した場合に受け取ることができ、支給額は休業前の給与をもとに計算されます。
ここでは、育休手当の基本的な仕組みと、支給対象となる条件、育休中の給与との関係について整理します。
育休手当の基本|誰が支給する制度なのか
育休手当とは、正式には「育児休業給付金」と呼ばれる制度で、育児休業中の収入減少を補うために支給される給付金です。
この給付金は会社ではなく、雇用保険から支給されます。給付金の手続きは、原則として勤務先を通じてハローワークに申請します。
「育休」という言葉は、育児休業・育児休暇・育児休業手当と、主に3つの制度の意味で使われている場合があるため注意が必要です。ここでもう一度3つの違いを整理しておきましょう。
| 根拠法 | 概要 | |
|---|---|---|
| 育児休業 | 育児・介護休業法 | 法律で定められた休暇制度 |
| 育児休暇 | 法律の定めはなく会社の就業規則など | 会社独自の休暇制度 |
| 育児休業手当 | 雇用保険法 | 休暇中の収入補助を行う制度 |
育休手当の支給対象となる条件
育休手当を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。主な条件は、雇用保険に加入している労働者であり、育児休業を取得していることです。
具体的には、育児休業の開始前に、一定期間以上雇用保険の被保険者として働いていることが求められます。また、育児休業中に会社から支払われる給与が一定水準以下であることも条件の1つです。
これらの条件を満たす場合、育児休業給付金の支給対象となります。なお、具体的な支給額や支給期間は、休業前の給与や育休の取得期間などによって決まります。
給与・ボーナスとの関係|育休中に給与がある場合の扱い
育休手当は、育児休業中に給与が支払われないことを前提とした制度ですが、場合によっては、会社から給与や手当が支給されることもあります。この場合でも、一定の条件のもとで育休手当を受け取ることができます。
一般的には、育休中に会社から支払われる給与が一定割合を超える場合、育児休業給付金は減額されたり支給されなかったりすることがあります。これは、給与と給付金の両方を受け取ることで収入が過度に増えないようにするためです。
また、育休中であっても会社の規定によってはボーナスが支給される場合があります。ボーナスの扱いは企業ごとに異なるため、給与や賞与の取り扱いについては事前に勤務先の制度を確認しておくことが重要です。
育休手当の計算方法と社会保険料免除・住民税
育休手当にはいくつかの種類があり、通常の育児休業に対して支給されるもののほか、出生直後の育休に対応した制度や、新たに導入された支援制度もあります。
ここでは、育休手当の支給額の計算方法や社会保険料免除・住民税の取り扱いを整理します。
育休手当の支給額の基本ルールと計算方法
育休手当の支給額は育休前の賃金をもとに一定の割合で計算される仕組みになっています。
具体的には、休業前の給与から算出される「賃金日額」を基準に給付額が決まります。休業開始から一定期間は高い割合で支給され、その後は割合が変更されます。
育休手当には、通常の育児休業に対する給付金のほか、出生直後の育休を対象とした制度などがあります。
「育児休業給付金」とは
育児休業給付金は、育児休業を取得した父母に支給される給付金です。
給付の主な要件は、1歳未満の子を養育するために、育児休業を取得していることです。支給額は給与の50〜67%で、支給日数は原則30日です。
【育児休業給付金の要件・支給額・支給日数】
| 主な支給要件 |
|
|---|---|
| 支給額 |
会社から賃金が支払われる場合、その金額に応じて支給額が減額される(給与の80%以上が会社から支払われる場合は、給付金の支給なし) |
| 支給日数 |
育児休業給付金の支給申請は、原則として、勤務先経由でハローワークへ申請書を提出することで行います。希望する場合は、本人による手続きも可能です。 |
参考:「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)pp.10-20
「出生時育児休業給付金」とは
出生時育児休業給付金は、産後パパ育休(出生時育児休業)を取得している男性に支給される給付金です。
主な支給要件は、産後パパ育休を取得していることです。支給額は給与の67%で、支給期間は産後パパ育休の取得期間です。
【出生時育児休業給付金の要件・支給額・支給日数】
| 主な支給要件 |
|
|---|---|
| 支給額 |
会社から賃金が支払われる場合、その金額に応じて支給額が減額される(給与の80%以上が会社から支払われる場合は、給付金の支給なし) |
| 支給日数 |
出生時育児休業給付金の支給申請も、原則として、勤務先経由で行います。本人が自分で申請書を提出したい場合は、本人による手続きも可能です。 |
参考:「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)pp.2-9
出生後休業支援給付金と「手取り10割」の新制度
2025年4月から導入されたのが、「出生後休業支援給付金」です。
出生後休業支援給付金は、父母がともに育児休業を取得した場合に、通常の育児休業給付金や出生時育児休業給付金(給与の67%)に加えて、給与の13%が支給される制度です。合計で「給与の80%」が支給されることになり、育児休業中でも一定期間は「手取り10割」に相当する金額を受け取れます。
支給期間は、特定の給付金を受給している期間のうち最大28日間です。
【出生後休業支援給付金の要件・支給額・支給日数】
| 主な支給要件 |
|
|---|---|
| 支給額 |
|
| 支給日数 | 最大28日 |
出生後休業支援給付金の支給申請も、勤務先経由で行います。希望があれば本人が自分で手続きすることも可能です。
支給要件に関する詳しい判断は、厚生労働省のパンフレットを確認するか、ハローワークに確認してください。
参考:「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)pp.13-16、p.21
育休中の社会保険料免除とは
育休中の社会保険料については、健康保険や厚生年金の保険料が免除されます。免除の手続きは、育児休業の申請を受けた会社が「育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出して行います。
通常はボーナスにも社会保険料がかかりますが、育休を取得した場合は「ボーナス支給月の末日を含む1カ月以上の育児休業を取得する」という条件を満たすことで、免除されます。1カ月未満の育児休業の場合は、ボーナスにかかる社会保険料は免除されません。
広い意味で社会保険に含まれる雇用保険料については、2つのパターンがあります。
-
【パターン1】育休中に給与が支払われていない場合
→ 給与にかかる雇用保険料が発生しないため、支払う必要がない
-
【パターン2】育休中に給与が支払われている場合
→ 給与にかかる雇用保険料が発生するため、会社と従業員がそれぞれ負担
育休中に給与が支払われるかどうかで扱いが変わるため、事前に確認しておきましょう。
社会保険に関する基本知識は、以下の関連コラムをご確認ください。
コラム「社会保険とは?種類や加入条件をわかりやすく解説」はこちら
参考:「従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が育児休業等を取得・延長したときの手続き」(日本年金機構)
育休中の住民税の支払い
育休中の住民税は、その前の年の収入によって異なります。住民税は前年の収入に応じて算出されるからです。そのため、前年に一定以上の収入がある場合は、住民税を支払わなければなりません。
一方で、育休を取得した年の次の年の住民税は軽減される可能性があります。育休中は給与が発生しないことが多く、公的に支給される「育児休業給付金」には税金が課されないためです。つまり、育休期間を含む年の課税所得が減少するために、住民税もそれに応じて減るということです。
ただし、育休中に会社から賃金の支払いがあったり、副業やパート・アルバイトなどで収入を得ていたりした場合は、その収入額に応じた住民税を翌年に納付する必要があります。
育休手当はいつからいつまで?支給期間と支給タイミング
育休を取得する際に気になるポイントの1つが、育休手当が「いつから」「いつまで」支給されるのかという点です。
ここでは、育休手当の支給期間の考え方と延長手続き、さらに申請から振り込みまでの流れについて整理します。
育休手当の支給期間|いつからいつまで受け取れるか
育休手当は、育児休業の取得期間に応じて支給される給付金です。原則として子どもが1歳になるまでの育児休業期間を対象に支給されます。
母親の場合は、出産後の産後休業が終了した後に育児休業へ移行し、その期間から給付金の対象となります。父親の場合は、子どもが生まれた日から育児休業を取得した場合、その期間が給付対象となります。
また、保育園に入れないなどの事情により育休を延長した場合には、給付金の支給期間も一定の範囲で延長されることがあります。具体的な支給期間は、育休の取得状況や家庭の事情によって異なります。
育児・介護休業法で定められた育児休業制度で育休を取得できる期間は、
母:産休終了から、子どもが1歳になるまで
父:子の出生から、子どもが1歳になるまで
となっています。
実際にどのくらいの育休期間を取得できるかは、会社規定によって異なり、子どもが2歳や3歳になるまで取得できる企業もあります。また、職場の雰囲気などで、「なかなか子が1歳になるまで休み続けるのは難しい」という場合もあるでしょう。
「令和5年度雇用均等基本調査」によると、育休から復職した人に限定した男女別の育休取得期間は下表のようになっています。
【女性の育休取得期間(2023年度)】*1
| 取得期間 | 取得した女性の 割合 |
|---|---|
| 1カ月〜3カ月未満 | 1.8% |
| 3カ月〜6カ月未満 | 4.4% |
| 6カ月〜8カ月未満 | 4.6% |
| 8カ月〜10カ月未満 | 11.4% |
| 10カ月〜1年未満 | 30.9% |
| 1年〜1年半未満 | 32.7% |
| 1年半〜2年未満 | 9.3% |
| 2年〜3年未満 | 3.0% |
【男性の育休取得期間(2023年度)】*1
| 取得期間 | 取得した男性の 割合 |
|---|---|
| 5日未満 | 15.7% |
| 5日〜2週間未満 | 22.0% |
| 2週間〜1カ月未満 | 20.4% |
| 1カ月〜3カ月未満 | 28.0% |
| 3カ月〜6カ月未満 | 7.5% |
| 6カ月〜8カ月未満 | 2.9% |
| 8カ月〜10カ月未満 | 0.8% |
| 10カ月〜1年未満 | 1.1% |
| 1年〜1年半未満 | 1.4% |
「パパ・ママ育休プラス」は、従来の育休期間延長とは別に、父母がともに育児休業を取得する場合に育児休業給付金の対象となる期間を「子が1歳2カ月になるまで」延長できる制度です。育児休業給付金の支給期間は、父母それぞれ最大1年となっています。
パパ・ママ育休プラスを利用するメリットは、例えば「配偶者より少し遅れて育児休業を取得したい」という場合でも、育児休業給付金をもらいやすくなることです。
パパ・ママ育休プラスを申請するタイミングは、原則として、子が1歳に達する日を含む支給単位期間までの支給申請時です。育児休業給付金の初回申請時に合わせて申請することも可能です。*2
*1 出典:「令和5年度雇用均等基本調査 事業所調査 概要版」(厚生労働省)
*2 参考:「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(厚生労働省)
育児休業給付金の給付期間延長手続き
育児休業給付金は、一定の事情がある場合には給付期間を延長することができます。代表的なケースとして挙げられるのが、子どもが1歳になっても保育所に入所できない場合です。
このような場合、育休と同様に給付金の支給期間も延長できる可能性があります。通常は1歳6カ月まで、さらに条件を満たす場合には最長で2歳まで延長可能です。
延長を希望する場合には、保育所の入所申込書や不承諾通知書などの書類を提出し、所定の手続きを行う必要があります。期限内に申請を行わないと延長が認められないこともあるため、早めに会社やハローワークへ相談することが大切です。
支給タイミング|申請から振り込みまでの流れ
育休手当は、育休を取得した時点ですぐに振り込まれるわけではありません。
一般的には、育児休業を開始した後、会社を通じてハローワークへ申請が行われます。給付金は通常、一定期間ごとに申請を行い、その審査が完了した後に指定口座へ振り込まれます。
そのため、育休開始から実際の入金までには、時間がかかることがあります。育休中の生活費の計画を立てる際には、この支給タイミングも考慮しておくことが重要です。
育休制度と育休手当の運用ポイント
育休制度は、従業員が仕事と育児を両立するために重要な制度であり、企業の人事部門にとっても適切な運用が求められます。制度の内容は法律で定められているものの、社内での手続きや運用方法は企業ごとに整備する必要があります。
また、育休手当の仕組みや取得期間、申請手続きなどは複雑な点もあるため、人事担当者が正しく理解し、従業員へ適切に説明できる体制を整えることが重要です。
ここでは、企業の人事担当者がおさえておきたい育休制度の運用ポイントについて整理します。
育休制度を社内で運用する際の確認ポイント(就業規則・申請フロー)
育休制度を適切に運用するためには、まず社内規程や手続きの整備状況を確認することが重要です。
育児休業は法律で認められた制度ですが、申請期限や社内手続きの流れ、必要書類などは企業ごとに整理しておく必要があります。例えば、休業開始の申し出期限や申請書の提出方法、人事部門での確認手順などを明確にしておくことで、制度の利用を円滑に進められます。
また、産後パパ育休など新しい制度への対応も含め、就業規則や社内マニュアルを定期的に見直すことが重要です。人事部門が制度を正確に理解し、社内で統一した対応を行える体制を整えることが求められます。
育休手当や取得期間を踏まえた従業員への説明と社内対応
企業が育休制度を運用するうえでは、従業員に対して制度内容をわかりやすく説明することも重要です。育休手当の仕組みや取得期間などを理解し、従業員が安心して制度を利用できるよう支援する必要があります。
育休手当(育児休業給付金)は雇用保険の制度として支給されるため、支給額の計算方法や支給タイミング、申請手続きなどを従業員が理解しにくい場合もあります。そのため、人事担当者が制度の基本を把握し、必要に応じて申請方法や手続きの流れを説明できるようにしておくことが大切です。
また、育休取得に伴う業務の引き継ぎや復職後の働き方についても事前に整理しておくことで、職場全体で育休制度を利用しやすい環境を整えられます。
制度改正への対応|最新の法改正と企業の対応ポイント
育休制度は、社会の働き方の変化に合わせて法改正が行われることがあります。人事担当者は最新の制度改正を把握し、社内制度や運用に反映させることが重要です。
近年では、男性の育休取得を促進するための制度改正や、出生時育児休業(産後パパ育休)の導入など、制度の拡充が進められています。これに伴い、企業には従業員への制度周知や取得意向の確認、職場環境の整備などが求められるようになっています。
制度改正に対応するためには、法改正の内容を定期的に確認し、就業規則や社内制度の見直しを行うことが必要です。人事部門が中心となって制度を適切に運用することで、従業員が安心して育休を取得できる職場環境整備につながります。
育休支援で働きやすい職場づくりを
育休制度は、従業員の仕事と育児の両立を支える重要な制度であり、企業にとっても人材確保や働きやすい職場づくりの観点から重要性が高まっています。特に近年は男性の育休取得促進や制度改正が進んでおり、人事部門には制度を正しく理解したうえで適切に運用することが求められます。
そのためには、育児休業の取得条件や期間、育休手当の仕組みなどの基本を把握するとともに、就業規則や社内手続きの整備、従業員への制度説明を行うことが重要です。また、制度改正の内容を定期的に確認し、社内制度や運用フローを見直すことも必要になります。
企業側が制度の理解と社内体制の整備を進めることで、従業員が安心して育休を取得できる環境が整い、結果として企業全体の働きやすさや組織の持続的な成長にもつながります。
多くの企業で人材育成・人事制度の構築に伴走してきたALL DIFFERENTでは、誰もが活躍できる職場づくりをご支援しています。労務管理の基本を学ぶ研修のほか、育休取得で課題となりやすい業務の割り当てに役立つ「業務標準化研修」や「マニュアル作成研修」も、現場の課題解決にお役立ていただけます。
「労務管理研修~労務管理の基礎的な知識と具体的な対応方法~」の詳細はこちら

