中堅社員の意識調査(直面する壁TOP3)
「育成の空白地帯」になりがちな「中堅社員」は、社会人6年目と9~10年目がターニングポイント!

2024年2月19日

調査・研究

社会人5~11年目の役職がついていない中堅社員*1600人に対し、中堅社員が抱える課題とその解決策を明らかにすべく、2023年9月に直面している困難や不安(壁)に関して意識調査を行いました。
*1当レポートでは社会人5年目以降35歳未満の役職がついていない社員を指し、「ミドルキャリア」とも記載

背景

外部環境の変化や競争の激しい昨今、組織が継続的に成長するためには「人」の成長が必要不可欠です。新入社員や管理職、次期管理職の育成に力を入れている企業は多いですが、社会人5年目から35歳前後の中堅社員は、既に経験豊富で自立していると判断され、指導や育成に対する優先度が下がり、いわゆる「育成の空白地帯」となっているケースが多く見受けられます。こうした状況も要因の一つとなり、まさにこれから活躍が期待できる中堅社員が離職してしまう、という課題をよく伺います。当社にも「中堅社員の離職を予防したい」「マネージャーなど次のステージに進んでもらいたいが、知識・スキルの習得が十分にできていない」「中堅社員の適切な育成がわからない」といったお悩みの声が日々寄せられています。そこで、今回は中堅社員が抱える課題とその解決策を明らかにすべく、中堅社員が直面する「壁」をテーマに調査を行いました。中堅社員はチームやプロジェクトの推進力となる大事な存在です。中堅社員の育成体制を構築することで、組織全体の能力向上に寄与することは間違いないでしょう。本調査結果が組織力向上や社員育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方にとって、有益な情報になれば幸いです。

調査結果の概要

  • ●  ミドルキャリアが直面している壁は、「知識・スキルへの不安」が最大に

  • ●  「社会人6年目」と「社会人9~10年目前後」で、壁への捉え方が変わるターニングポイントあり

  • ●  「知識・スキル」「仕事の量」「上司との人間関係」の壁への捉え方は各年次で違いあり

(概要)

1. ミドルキャリアが直面している壁は、「知識・スキルへの不安」が最大に

本調査では、ミドルキャリアに対し、現在どのようなことに困難や不安(壁)を感じているか、仕事や上司、キャリアや自分の成長など9つの項目について質問しました。

結果、ミドルキャリアが最も壁を感じている項目は「自分の知識・スキルに不安を感じることがある」で45.7%となりました。次に、「仕事の量が多いと感じることがある」が44.2%、「上司との人間関係について苦労したことがある」が38.3%と続きました。

最大の壁としてあがった「自分の知識・スキルへの不安」は、当社が社会人2~4年目の若手社員に対して行った意識調査*2でも各年次で最大の結果となったことから、若手からミドルキャリアまで一貫して共通する不安であることがわかりました。(図1)

(図1)

2. 「社会人6年目」と「社会人9~10年目前後」で、壁への捉え方が変わるターニングポイントあり

ここからは、ミドルキャリアが直面している壁のTOP3であった「自分の知識・スキルへの不安」「仕事の量の多さ」「上司との人間関係の苦労」について、各年次でどのような違いがあるか分析していきます。

「知識・スキルへの不安」の壁(年次別)

「自分の知識・スキルに不安を感じることがあるか」という質問に対し、「ある」「ない」と回答した人を、年次別に比較しました(「どちらともいえない」と回答した人を除く)。

結果、全年次で6割が「ある」と回答しました。その中でも、社会人7年目と社会人11年目以上はさらに高く、76.2%、75.2%と7割以上が「ある」と回答し、その前の年次(社会人6年目・10年目)で「ある」と回答した割合よりも16ポイント以上高くなりました。(図2)

(図2)

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