新入社員意識調査2025(3933人が考える成長に必要なもの編)
成長に必要なこと「成功体験」、過去5年間で最高割合
アサインの際は業務の目的・意義の丁寧な共有を
2025年6月12日
累計20,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®は3月25日~4月24日の期間で、2025年入社の新入社員3,933人を対象に「新入社員意識調査」を行いました。本レポートでは、2025年度新入社員が考える自身の成長に関する調査結果を公表いたします。
〈背景〉
新卒採用においては学生優位の売り手市場が続いており、企業の優秀人材の獲得競争は激化しています。このような社会状況の中で今年入社した新入社員ですが、当社が毎年実施している意識調査*1の結果から、仕事を自身の成長の場と捉える割合が減少している傾向が見られました。仕事で成し遂げたいことを質問したところ、「自分を成長させたい」と回答した割合は2017年以降最低に。また、今後取り組みたい仕事についても、「自身の成長につながる仕事」と回答した割合は2020年から減少し、過去最低の割合になりました。
この結果を受け、本レポートでは今年度の新入社員の成長にフォーカスを当て、成長に対する考えや自身の成長に必要なものを明らかにします。本調査結果が、人材育成・組織創りに悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職やOJT担当の皆さまにとって、今後の取り組みに活かせる有益な情報となれば幸いです。
*1新入社員意識調査2025(3933人の仕事の価値観編)
https://www.all-different.co.jp/lilab/research/research_128_250605.html

調査結果の概要
- これからの仕事に対し「やる気度が高い」新人は88.1%、9年間で最高の割合に
- 自分が成長するために必要なもの、6割超が「仕事を通じた成功体験」と回答し過去最高の割合
- スキルアップするために今後取り組んでみたいこと「仕事を通じたスキルアップ」が65.9%で1位
- 社会人1年目で身につけたいスキル「ビジネスマナー」がトップで7割超
- キャリアアップにつながる理想の上司、「間違いを指摘して正してくれる」が半数以上トップ
- 考察「新人の成長を促す、業務依頼の“つまずきワクチン”」
これからの仕事に対し「やる気度が高い」新人は88.1%、9年間で最高の割合に
初めに、2025年度新入社員に対し、これからの仕事に対して「やるぞ!」という気持ちはどの程度か、0%~100%で質問をしました。
やる気度が0~30%と回答した層を「やる気度が低い」、40~60%と回答した層を「まあまあやる気度がある」、70~100%と回答した層を「やる気度が高い」と設定しました。結果、「やる気度が高い」割合は88.1%となりました。(図1)

この設問に対する回答について、2017年度から9年間の変化を見たところ、「やる気度が高い」新入社員の割合は、昨年度の82.7%から5.4ポイント増加し、過去最高の割合となりました。加えて、「やる気度が低い」の割合は過去最低の1.1%となり、今年度の新入社員はやる気度が例年以上に高い結果が見られました。(図2)

自分が成長するために必要なもの、6割超が「仕事を通じた成功体験」と回答し過去最高の割合
次に、自分が成長するために必要なものは何だと思うか質問しました。
結果、「仕事を通じた成功体験」が66.7%で最も高い割合となりました。続いて、「仕事を通じた失敗体験」が59.4%、「上司や先輩からの事後のフィードバック」が55.7%という結果となりました。(図3)

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