中堅社員の意識調査(後輩指導編)
後輩指導のやる気が高い中堅社員、わずか4割
指導する側・される側の双方へ、会社全体のサポートが重要!
2025年3月28日
累計13,000社420万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®は、2024年12月に社会人5年目以上の役職がついていない中堅社員*1800人に対し意識調査を行いました。本レポートでは、中堅社員の「後輩指導」に関する調査・分析した結果を公表いたします。*1本レポートでは社会人5年目以降35歳未満の役職がついていない社員を指し、「ミドルキャリア」とも記載
〈背景〉
社会人歴5年以上となる中堅社員は、業務に関する豊富な経験と知識を持っています。上司からは責任のある業務を任され、自立自走しながら、結果を残していくことが期待される存在。時にはプロジェクトやチームのリーダーとしてリーダーシップを発揮し、時には上司と若手社員の橋渡し役として、コミュニケーションの円滑化を担うなど、中堅社員に望まれる役割は多岐にわたります。そんな企業基盤となっている中堅社員の役割として外せないのが「後輩指導(OJT)」です。本調査では、中堅社員が後輩指導において、どのような心持ちで取り組んでいるか、また、後輩指導においてどのような苦労を感じているか、調査・分析しました。本調査結果が、組織力を強化したいと考える経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方にとって、有益な情報になれば幸いです。
調査結果の概要
- 後輩指導を行っているミドルキャリア、35.5%
- モチベーション高く後輩指導に取り組めているミドルキャリア、わずか4割
- 後輩指導の最大の苦労、「後輩の力量に応じた業務を与えること」
- 後輩指導への苦労
モチベーションの高い人は「育成のゴール設定」「後輩との良好なコミュニケーション」
モチベーションの低い人は「改善点を活かしてもらうこと」が高い結果に - 【考察】組織全体で取り組む後輩指導「面の育成」とは
後輩指導を行っているミドルキャリア、35.5%
まずは、社会人5年目以上の役職がついていない中堅社員(以下、「ミドルキャリア」と記載)が、現在、後輩指導を行っているかどうかについて質問しました。結果、後輩指導を行っているミドルキャリアは35.5%、行っていないミドルキャリアは64.5%という結果となりました。(図1)

モチベーション高く後輩指導に取り組めているミドルキャリア、わずか4割
次に、後輩指導を行っているミドルキャリアのモチベーションについて、5段階評価で質問をしました。
結果、モチベーションが最も高い評価「5」の回答割合は7.7%、やや高い評価「4」の回答割合は36.3%となり、約4割がモチベーション高く取り組んでいることがわかりました。しかし、後輩指導に関わっているすべてのミドルキャリアが意欲的に取り組んでいるわけではないことも明らかになりました。(図2)

後輩指導の最大の苦労、「後輩の力量に応じた業務を与えること」
次に、後輩指導を行っているミドルキャリアの苦労について質問をしました。
結果、後輩指導で最も苦労している項目は「後輩の力量に応じた業務を与えること」が33.1%と、2位の回答と10ポイント以上の差をつけて突出した結果となりました。次に、「後輩の成果につながるように、サポートすること」(22.9%)、「後輩と良好なコミュニケーション(質)を担保すること」(22.2%)が続きました。(図3)

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