新入社員が振り返る内定期間の取り組み調査
内定期間中「会社から支援がない」新人の7割がネガティブな心境
入社前の不安を期待へ転換!4つのポイントを押さえた内定者支援を
2025年9月2日
累計20,000社450万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®は、3月25日~4月24日の期間で、2025年度新入社員3,933人を対象に意識調査を行いました。本レポートでは、新入社員が内定企業からの支援をどのように捉え、入社に向けて準備をしていたか、内定期間にフォーカスした調査結果を公表いたします。
〈背景〉
来月10月1日は、多くの企業で2026年度の「内定式」が執り行われます。内定式を境に、各企業は内定者研修や交流会などを通じ、内定者との関わりを強化し始めます。しかし、内定承諾後も就職活動を続ける学生が一定数おり、より魅力的な企業から内定が出た場合は、承諾後辞退を選択するケースもあります。特に近年は売り手市場のため、1人当たりの内定獲得数が増加しており、内定辞退率も高まっているといわれています。企業は内定辞退を防止するため、どのような取り組みをすべきでしょうか。本レポートでは、12年間の調査の結果から、近年の内定者フォローや内定者の心境・取り組みについて調査・分析しました。本調査結果が、組織創りや内定者・新入社員育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方にとって有益な情報となれば幸いです。
調査結果の概要
- 新入社員の入社理由、12年連続1位「志望業界だったから」。2023年の急増後、35%以上を維持(図1・2)
- 新入社員の入社時の気持ち、30.7%が「不安」と回答し、最大の割合(図3)
- 内定期間中、内定企業から受けたフォロー、「懇親会」が4年連続1位。2位の「研修」は3年連続増加(図4)
- 内定期間中、内定企業から受けたフォローのうち“最も良かった”と感じたフォロー、1位「懇親会」。2位は「アルバイト/インターン」。3位は「研修」で増加傾向(図5・6)
- 「内定企業での研修」経験者は、入社時の「期待」の割合高い。「事務連絡のみ」は「不安」の割合が最大(図7・8)
- 入社時点でスキルアップのために取り組んでいること、2020年度を境に「何もしていない」が増加。「ビジネス本を読む」は急激に減少(図9)
新入社員の入社理由、12年連続1位「志望業界だったから」。2023年の急増後、35%以上を維持
初めに、2025年度の新入社員に対し、今の会社に入社を決めた理由を質問しました。結果、「志望業界だったから」と回答した割合が37.2%と最も高くなりました。次に、「仕事内容が合っていたから」が20.3%、「社員が魅力的だったから」が13.6%と続きました。(図1)

新入社員に同じ質問をした結果を、2014年度から12年間比較したところ、「志望業界だったから」と回答する割合が2014年度から常にトップを維持しました。特に、2023年度に大幅上昇してから高止まりが続いています。
一方、「内定がもらえたから」の割合は2014年度では14.1%だったところ、徐々に減少し、2025年度では6.9%と1割を割る結果となりました。(図2)

新入社員の入社時の気持ち、30.7%が「不安」と回答し、最大の割合
志望業界に入社をした割合の高い今年の新入社員ですが、入社式を迎えたときにどのような気持ちだったのでしょうか。入社時の心境について質問した結果、「不安」と回答する割合が最も高く30.7%、次に「緊張」(22.4%)、「期待」(15.2%)と続きました。(図3)

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