ファーストキャリア調査(勤続意向編)
若手社員の勤続意向は年数上がると低下傾向
ビジョン浸透と業務の目的・意義伝達が定着・離職防止のヒント
2025年11月26日
累計20,000社450万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および「人と組織の未来創り®」に関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所®は、2025年8月1~27日の期間で、社会人1~4年目の若手社員1,793人に対し意識調査を実施しました。本レポートでは、若手社員の勤続意向の実態を調査・分析します。
〈背景〉
近年、若手社員の早期離職やモチベーション低下に悩む企業が増える中、「定着」と「活躍」を両立させる人材育成のあり方が、改めて注目されています。特に、若手社員が組織に対して前向きな気持ちを持ち続けられるかどうかは、企業の持続的な成長に直結する重要なテーマです。
若手社員の定着を促すためには、待遇の納得感や勤務環境の柔軟性だけでなく、仲間との目的意識の共有や組織との一体感が鍵を握ります。本調査では、若手社員の「勤続意向」に着目し、その実態と背景要因を探ることで、若手社員の意欲を引き出す育成のヒントをデータに基づいて提供します。
若手社員の育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場で奮闘する管理職の皆さまへ、若手社員の定着・成長のための働きかけのヒントとなれば幸いです。
調査結果の概要
- 今の会社で「働き続けたい」割合、社会人歴が長いほど低下。社会人1年目は6割超も、4年目で約半数(図1・図2)
- 経営陣から経営方針等の明示がある若手社員、「働き続けたいと思う」と約9割が回答(図3)
- リーダーから方針・戦略の落とし込みがある若手社員、「働き続けたいと思う」と9割以上が回答(図4)
- アサイン時に業務の目的・意義が伝達される若手社員、「働き続けたいと思う」9割超が回答(図5)
- 上司・先輩による丁寧なレクチャーがある若手社員の勤続意向は8割超、ない層の10倍以上(図6)
- 上司と良好な関係が築けている若手社員、8割超が勤続意向あり。良好でない層は1割未満(図7・図8)
- 考察「若手の信頼感を醸成する、企業の支援」

今の会社で「働き続けたい」割合、社会人歴が長いほど低下。社会人1年目は6割超も、4年目で約半数
まず初めに、社会人1~4年目の若手社員に対して、勤務先企業で働き続けたいと思うかを質問しました。
結果、「思う」と回答した割合は18.7%、「どちらかといえば思う」と回答した割合は38.1%となり、56.8%の若手社員が勤務先企業で働き続けたいと思っていることがわかりました(図1)。

前述の勤務先企業で働き続けたいかという質問の回答結果を、社会人1~4年目の社会人歴別に分析しました。
結果、働き続けたいと思う(「思う」「どちらかといえば思う」の合計)割合が、社会人1年目社員では64.8%、社会人2年目社員では57.2%、社会人3年目社員では57.0%、社会人4年目社員では51.6%となり、社会人歴が長くなるにつれて、勤務先企業で働き続けたいと感じる割合が低下することがわかりました(図2)。

経営陣から経営方針等の明示がある若手社員、「働き続けたいと思う」と約9割が回答
ここからは、会社や上司からの働きかけと勤続意向の関係性を分析しました。
まずは、経営陣による経営方針や戦略、ミッション・ビジョンなどの経営方針の明示と勤続意向の関係性を見ていきます。結果、経営陣が方針等を明示「している」と回答した層では、勤務先企業で働き続けたいと「思う」と回答した割合は53.7%となりました。「どちらかといえば思う」(35.6%)と回答した割合も含めると、経営陣が経営方針等を明示していると回答した若手社員のうち、89.3%が勤務先企業で働き続けたいと感じていることがわかりました。
一方、経営陣が経営方針等を明示「していない」と回答した若手社員のうち、70.2%が勤務先企業で働き続けたいと「思わない」と回答する結果となりました。
経営方針の明示を「ややしている」「あまりしていない」の結果も鑑みると、経営陣からの経営方針等の明示と、若手社員の勤続意向には、相関の関係があることがわかりました(図3)。

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