若手社員の意識調査 入社前後のギャップ編(社会人1年目)
社会人1年目が直面する壁が明らかに!『上司からの働きかけ』が大きく影響
2022年8月19日
背景
社会人は誰もが様々な障壁に直面します。その中でも、特に学生から社会人になる新入社員は、生活環境が大きく変化します。入社前に抱いていた理想と入社後の現実との大きなギャップから、リアリティショックを受ける新入社員も多いでしょう。近年、離職率の高まりが課題とされている中、そのようなリアリティショックが、ネガティブな影響を与えると、早期離職につながりかねません。そこで、当社では、入社1年目の新入社員がどのような場合にギャップを感じているか、またそのギャップをどのように受け止めているか実態調査を行いました。本調査結果が、新入社員育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方にとって、有益な情報となれば幸いです。
調査結果の概要
- 1. 社会人1年目の7割が入社前後で「生活リズムや社会人としての考え方の習得」にギャップを実感
- 2. 「生活リズムや社会人としての考え方の習得」はネガティブなギャップであり、「上司とのコミュニケーション」「職場の雰囲気」はポジティブなギャップ
- 3. 社会人の生活リズムや考え方の習得は、『辞めたい・不安』といった感情につながるほど高い障壁
- 4. 勤務時間・仕事の難易度・仕事量のギャップはマイナスな感情を抱きやすい
- 5. 上司との関係性が、新人のギャップの捉え方に大きく影響
- 6. 職場の雰囲気・文化のギャップは『安心』につながり、『辞めたい』に最もつながりにくい

1. 社会人1年目の7割が入社前後で「生活リズムや社会人としての考え方の習得」に
ギャップを実感
社会人1年目(以下『新人』と記載)に対し、生活リズムや社会人としてのマナー、仕事に関するもの、上司との関わりなど、11個の項目(以下『11のギャップ項目』と記載)について、入社前後にギャップを感じたか質問したところ、全ての項目で半数以上の新人が何らかのギャップを感じていることが明らかになりました。特に「生活リズムや社会人としての考え方(顧客志向・当事者意識など)の習得」は7割もの新人がギャップを感じています。その他「上司からの仕事のアドバイス(64.3%)」「社会人の基礎的なマナーの習得(60.6%)」に関しては6割以上の新人がギャップを感じている結果となりました。(図1)

2.「生活リズムや社会人としての考え方の習得」はネガティブなギャップであり、
「上司とのコミュニケーション」「職場の雰囲気」はポジティブなギャップ
多くの新人がギャップを感じていることが明らかとなりましたが、それらのギャップはネガティブなものなのか、ポジティブなものなのか、詳細を見ていきます。
まずは、図1からネガティブに感じる回答*1を抽出し比較したところ、「生活リズムや社会人としての考え方(顧客志向・当事者意識など)の習得」が最も高く、48.0%の新人が『想定よりもとても難しい・やや難しい』と回答しました。次に多いのは「社会人の基礎的なマナーの習得」であり、42.4%が『想定よりもとても難しい・やや難しい』を選択しました。また、3位には「仕事の難易度(42.3%)」が入っており、付与される仕事の難易度と新人のスキルが見合っていないことも考えられるでしょう。(図2)

続きはこちらからお読みいただけます
下記フォームに必須事項をご入力ください(30秒)
調査・研究 一覧
-
2025年6月12日 新入社員意識調査2025(3933人が考える成長に必要なもの編)
成長に必要なこと「成功体験」、過去5年間で最高割合
アサインの際は業務の目的・意義の丁寧な共有を -
2025年6月10日 新入社員意識調査2025(3933人の仕事の価値観編)
仕事で成し遂げたいこと「自分の成長」が過去最低
新人の成長意欲を喚起する鍵は「自ら解決策を思考・実行する機会」の提供にあり -
2025年5月15日 人事部の意識調査(OJT編)
OJTの課題1位「担当者のやり方にバラつき」
意図的・計画的・継続的なカリキュラム構築で組織全体で若手育成を -
2025年5月12日 人事部の意識調査(人と組織の課題編)
人事部が取り組みたいテーマ1位「人材育成・組織開発」
離職予防・定着のカギは採用・育成・評価の連動性 -
2025年4月10日 入社直前意識調査(入社前の取り組み編)
先輩社員との内定期間中のコミュニケーション、3人に1人が「足りないと感じた」
相談役・メンターの設置で声掛けハードル下げる仕組み構築が重要