「HRD Learning Day 2018 Winter」を開催!|イベントレポート|組織開発・人材育成
育成効果を最大化する「“面”での育成」とは
2019.01.15
2018年11月20日、御茶ノ水ソラシティにて「HRD Learning Day 2018 Winter」を開催しました。HRD Learning Dayは今回で4回目の開催となります。日頃から人材育成に携わっている皆さまに、改めて自社の人材育成施策を振り返り、来年度の施策を考えていただく場となりました。会場の様子とともに、講演内容をご紹介します。
人材育成施策、見直してみませんか?
夏に引き続き、HRD Learning Dayを開催しました。夏のイベントレポートは
こちらからご覧いただけます。
当イベントは、日頃お付き合いいただいている企業の人事・人材育成ご担当者様向けに、人材育成をより加速させるお手伝いをするために開催している無料の勉強会です。
今回は「“点”から“線”、そして“面”での育成へ~成長し続ける企業の人材開発とは~」というテーマで、人材育成施策に関する「講演とワークショップ」、他社の方との「ダイアローグと情報交換」の二部構成で進行しました。以下にそれぞれの内容と講師・ファシリテーターをご紹介します。
- 【第一部】講演+ワークショップ
「“面”での育成」とは何かを解き明かし、どのように面で育成をしていくかについて講演を行いました。また、その内容と自社で行っている人材育成施策を振り返るワークショップを行いました。 ---------------------------------
片山 牧彦
株式会社ALL DIFFERENT株式会社 人材戦略コンサルティング第二事業部 シニアコンサルタント
前職の大手建設会社では、企業内大学を立ち上げ、新入社員・若手社員の育成研修の実務責任者を経験。現在は組織課題の解決や経営戦略立案、新規事業開発のための研修等を行う。私生活では5児の父。
- 【第二部】ダイアローグ+情報交換
「自社の人材育成施策における課題・成功事例」を題材に、4,5人のグループでダイアローグによる情報交換をしていただきました。 ---------------------------------
國弘 真治
株式会社ALL DIFFERENT株式会社 人材戦略コンサルティング第二事業部 シニアコンサルタント
前職では営業・生産管理・広告など複数の部門を経験し、商品開発や事業企画、業務改善などのプロジェクトを主導。現在は企業の人材育成を支援しながら、研修講師を年間80回以上務める。
自社の人材育成施策をテーマにダイアローグを実施
「“面”での育成」できていますか?
第一部の講師を務める片山は、前職の人事の経験談や、人材育成施策に関するノウハウを「7:2:1の法則」や「ハイ・インパクト・ラーニング」などの理論も取り入れながら、惜しみなく語りました。第一部では、皆さまが現在取り組んでいる人材育成施策を、当日配布した「育成施策振り返りシート」というワークシートに書き出すワークショップを行いました。
まず片山は「何を基にして人材育成施策を立てているか」と会場に問いかけます。育成施策は「経営理念」「経営戦略」などから導いた「求める人材像」に沿って立てるのが理想とされていますが、いざ問いかけられると「前任が考えた施策をそのまま使っている」「社員の課題に合わせて都度で考えている」といったお声も多く、改めて基盤から考え直すきっかけとなった様子でした。
その後、「若手」「中堅」「管理職」などの階層別に「人材育成施策」と「求める人材像」を洗い出してもらい、それぞれの階層が意図通りに成長しているかどうかを考えていきます。「意図通りに成長していない」といったお声は多く、効果的な人材育成施策の計画と実施は、どの企業も課題に感じられているようでした。片山は「育成効果を最大化するためには、“点”や“線”ではなく、“面”での育成が必要である」と語ります。当社では人材育成施策の在り方を「点」「線」「面」と称し、以下のように定めております。
それぞれの階層によって実施するべき施策はもちろん異なりますが、他の階層の施策を共有できていなければ、階層ごとにバラバラの方向に向かってしまいます。特に、管理職と管理職候補、OJT担当と新入社員などの「教える側と教えられる側」といった近しい階層間でお互いの共有ができていないと、「新入社員が研修で何を学んできたのか、何から教えるべきかがわからない」「OJT担当からの指示が、研修で教わった内容と異なる」といったケースが生まれ、施策効果がうまく発揮されません。階層間の共通認識を作り、組織として育成の方向性を確立して相互作用させるのが「面」での育成になります。
「皆さまが現在取り組んでいる施策は、“面”での育成になっているでしょうか」といった問いかけに対して、自信を持ってうなずかれている方は少ない様子でした。
では、「面」での育成を実現するために、具体的にどのようなアプローチが必要になるのでしょうか。そのポイントや実例をまとめたレポートは、
当ページの最下部よりダウンロードしていただけます。
最後に片山は「人材育成は非常にやりがいのある仕事である。ぜひとも計画性と情熱をもって取り組んでほしい」と熱く語り、第一部の講演を締めくくりました。
続く第二部では、4,5人のグループでダイアローグによる情報交換をしていただきました。ファシリテーターを務めた國弘は、冒頭で「人は、過去に得た経験や知識からでしか思考できない」と語り、他者と意見交換をすることの重要性を示します。第一部で書き出した育成施策振り返りシートの「自社の人材育成施策における課題・成功事例」を題材とし、グループ内で自由に対話が繰り広げられました。1時間弱に及ぶダイアローグでしたが、どのグループも話が尽きず、活発に意見交換が行われている様子でした。最後は、各グループで出た「成功した人材育成施策」をひとつ選んで、発表していただきました。他社の多様な成功事例に、会場全体が聞き入っている様子が見受けられました。
今後も、学びの「場」を提供していきます
グループワークなどのアウトプットを中心とした新しい試みでしたが、参加された皆さまからは「対話によって新しい気づきが得られた」「人材育成施策の具体的な話ができて有意義であった」といった嬉しいお声をいただいております。
閉会に際して、当社の人材戦略コンサルティング第二事業部の副事業部長を務める前田は、「参加した皆さまが闊達に話してくださったおかげで、各社の様々な悩みや成功事例が明確になった。これからもこのような共有の“場”を作っていきたい」と今後の意気込みを語りました。
また「組織が変わっていくには“経営陣と人事がより近づくこと”が重要である。そのためのサポートも行っていきたい」と語り、本イベントは幕を閉じました。
今回の講演の、より詳細なポイントや実例をまとめたレポートをUPしました。こちらからダウンロードしていただけます。
人材育成施策についてお悩みやご相談などがございましたら、ぜひお問い合わせください。
また、今回使用した育成施策振り返りシートは、お問い合わせくださいますとコンサルタントがお持ちいたします。
イベントレポート一覧
-
2024.11.14 「人と組織の未来創りⓇ」の「ヒント」を発見するオンラインイベント「HR Discover SUMMIT 2024」開催!
-
2023.12.14 人材育成で組織の未来を切り開く4社の取り組み オンラインイベント「HR×ラーニングカンファレンス 2023 」開催!
-
2023.02.10 人材育成の優れた取り組みを表彰する「ラーニングイノベーションアワード2022」を開催 受賞企業の取り組み事例を公開しました
-
2022.12.15 HR×LEARNINGスペシャルインタビューvol.5 (新井紀⼦先⽣)|AIと人が共存する時代の「企業の生き残り方」
-
2022.12.01 HR×LEARNINGスペシャルインタビューvol.4 (新井紀⼦先⽣)|読解力トレーニング② 企業のあらゆる課題は読解力のリスキリングで解決できる?! 事例紹介