全国の企業経営者100人に聞いた!
変化の時代、幹部に求められる"力"とは?
2020年10月30日
コロナ禍でも自社の幹部の成長を高く評価
今回の調査は、全国の企業経営者100人にご協力いただき、自社の幹部の成長度合いや幹部に求める姿勢・態度、また自分自身に必要とされる知識・スキルについてお答えいただきました。
自社の幹部の成長を問う質問では、「大いに成長している」が14.0%、「成長している」が32.0%、「どちらかと言えば成長している」が42.0%という結果に(図1)。一方、「成長していない」と回答した割合はわずか1.0%にとどまり、約9割の経営者が自社の幹部の成長を実感していることが明らかになりました。
図1
世の中の幹部に必要なのは"突破力"?
今後、世の中の幹部に求められる姿勢・態度に関する質問では、「実行力(63.0%)」が最多となり、2位が「責任感(38.0%)」、3位が「先見性(37.0%)」と続きました(図2)。一方、「後進を育成する力(30.0%)」や「統率力(23.0%)」が30%以下にとどまったことから、今後の幹部・幹部候補が身につけるべきは、「状況を前に進めるための突破力」と考えることもできそうです。
図2
自身の仕事に欠かせない知識・スキルは「リーダーシップ」
経営者自身の仕事に欠かせない知識・スキルについての問いに対しては、「リーダーシップ(53.0%)」が最多となりました(図3)。次いで2位が「コミュニケーション力(44.0%)」、3位が「マーケティング(38.0%)」でした。
図3
考察
今回の調査を通じて、コロナ禍で加速した環境変化=VUCA*の時代に経営者がどのように臨もうとしているのかが見えてきました。
経営者が今後幹部に求める姿勢・態度は「実行力」が63.0%で最多となり、率先して進んでいく姿勢を重視している傾向がうかがえます。また、経営者自身に欠かせない知識・スキルとして、上位に「リーダーシップ」と「コミュニケーション力」が挙がりました。これらの結果から、変化に立ち向かうために経営者自身が先頭に立ち、社員とコミュニケーションを取ることで、組織として実行力を発揮する必要性を感じている実態が浮かび上がってきました。
テレワークの導入で対面の機会が減り、オンラインでの接点が増える中、ビジネスにおける円滑なコミュニケーションの在り方も変化しています。伴って、リーダーシップを発揮するために必要なスキルも見直していく必要があるのではないでしょうか。企業が存続・発展し続けるためには外部環境変化への対応が不可欠。変化が収まるのを座して待つという姿勢ではなく、変化に対峙し様々な手を打ち、実行することが求められていると言えそうです。
*VUCA: Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つのキーワードの頭文字を取った造語。これら4つの要因によって次々と想定外の出来事が起こり、将来予測が困難な状況を表す言葉として使われている
調査概要 経営者100人の意識調査
| 調査対象者 | 全国の企業経営者 |
|---|---|
| 調査時期 | 2020年9月23日~2020年10月12日 |
| 調査方法 | Webでのアンケート調査 |
| サンプル数 | 100人 |
*本調査を引用される際は【ALL DIFFERENT株式会社「経営者100人の意識調査」】と明記ください
*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
調査・研究 一覧
-
2025年12月8日 社内コミュニケーションに関する若手社員意識調査
若手は雑談を通じた交流を望む傾向に
双方向の対話を生むきっかけ創りが心理的安全性と信頼関係を育むカギ -
2025年12月2日 ファーストキャリア調査(主体性と職場文化編)
安心して発言できる若手の約8割が「組織への貢献、自ら考え実行」
組織全体のコミュニケーションスキル育成で発言を歓迎し、失敗を許容する文化醸成を -
2025年11月28日 ファーストキャリア調査(成長実感・キャリア志向編)
キャリア形成支援「感じられない」若手社員は勤続意向が低下
「この会社で得られる成長・キャリア」の明確な伝達が若手定着のカギ -
2025年11月26日 ファーストキャリア調査(勤続意向編)
若手社員の勤続意向は年数上がると低下傾向
ビジョン浸透と業務の目的・意義伝達が定着・離職防止のヒント -
2025年11月26日 ファーストキャリア調査(従業員エンゲージメント編)
企業への誇り「感じる」若手ほど主体性を発揮
「貢献意識の醸成」と「期待の伝達」が若手の誇りを育むカギ



