【新入社員意識調査】今年の新入社員が仕事を通して求めること
『安定志向』は過去最高、『リーダー志向』は過去最低|
ニュースリリース
|人材育成・社員研修
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2022.04.22
ニュースリリース 新着情報累計13,000社350万人以上に人材育成サービスを提供する株式会社ラーニングエージェンシー(旧トーマツ イノベーション株式会社、本社 東京都千代田区、代表取締役社長 眞﨑大輔)は、2022年3月31日~4月13日の期間、2022年入社の新入社員3,659人を対象に「新入社員意識調査」を行いました。新入社員が抱く「働くことに対する価値観」に関する調査結果を公表いたします。
背景
2022年入社の新入社員はZ世代とも呼ばれ、物心ついたときからすでにデジタル技術が発達している社会で育ってきました。 さらに今年の新入社員は新型コロナウイルス感染症の影響により、学生時代の後半はオンライン授業やZoomを用いたゼミなど、コミュニケーションの大部分をオンラインで行いました。社会では働き方改革やワークライフバランスといったプライベートと仕事のバランスを見直す動きもあり、転職や副業など、一つの会社だけにとどまらないキャリア形成を見聞きする機会も多くありました。そのような今年の新入社員は、仕事に対してどのような価値観をもっているのでしょうか。 本アンケート結果が、組織づくりや新入社員育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方、OJT担当の方にとって有益な情報となれば幸いです。
調査結果の概要
- 1. 将来会社で担いたい役割「リーダー志向」が過去最低値に
- 2. 6割強の新入社員が「安定した生活」を希望、社会貢献への意識も高まる
- 3. 今後やりたい仕事「楽しくてやりがいのある仕事」が7割、「安定的な給与」「自分のペース」も重視
- 4. 働き続けたい会社の条件は「人間関係が良い」が第1位、「高い給与・賞与」を望むも「仕事を通じた成長」は減少傾向
調査結果の詳細
1. 将来会社で担いたい役割「リーダー志向」が過去最低値に
2022年の新入社員に将来会社で担いたい役割を尋ねたところ、「専門性を極め、プロフェッショナルとしての道を進みたい」が最多となる31.6%を占めました。第2位は「組織を率いるリーダーとなり、マネジメントを行いたい(23.5%)」となっています。ただ、こうしたリーダー志向、専門家志向は全体として年々減少する傾向が見られ、2022年の新入社員では過去最低値でした。
反対に、「特にキャリアについての志向はなく、楽しく仕事をしていたい(21.3%)」「まだはっきりしておらず、今後決めていきたい(22.9%)」では2014年以降、増加傾向が見られます。こうした新入社員の時点でリーダー志向を持っていない、決めていないという人の割合は、2022年では過去最高の44.2%を占めました(図1)。2. 6割強の新入社員が「安定した生活」を希望、社会貢献への意識も高まる
仕事を通じて成し遂げたいことでは「安定した生活を送りたい(64.5%)」が最も多く選ばれ、5.2pt増えて過去最高値となりました。第2位の「自分を成長させたい(60.6%)」は2021年から減少し、0.9pt減となっています。
一方、この2~3年で特徴的なのは「社会に貢献したい(32.0%)」の急激な増加です。2020年以降に急激に増え、3割前後の新入社員から選ばれ続けています(図2)。3. 今後やりたい仕事「楽しくてやりがいのある仕事」が7割、「安定的な給与」「自分のペース」も重視
では、安定や社会貢献などを意識する傾向のある2022年の新入社員は、会社でどのような仕事をしていきたいと考えているのでしょうか。
第1位となったのは「楽しくてやりがいのある仕事」で、72.7%の新入社員に選ばれました。第2位は「自身の成長につながる仕事(54.7%)」、第3位は「楽しく取り組める仕事(41.0%)です。また、近年増加していることでは「安定的に給与が得られる仕事(32.2%)」「自分のペースでやり切れる仕事(34.0%)」が目立ちます。2019年と比較すると、それぞれ7.6pt、7.0pt増加しました。
逆に、この数年で減少傾向が見られるのが「自分の成長につながる仕事(54.7%)」「人脈が広げられる仕事(28.1%)」です。2020年に比較的大きく割合を伸ばしたものの、そこから減少に転じています(図3)。4. 働き続けたい会社の条件は「人間関係が良い」が第1位、「高い給与・賞与」を望むも「仕事を通じた成長」は減少傾向
最後に、2022年の新入社員が考える働き続けたい会社の条件を見ていきましょう。最多となったのは例年どおり「職場の人間関係が良い(66.5%)」。第2位と第3位も2020年以降に選ばれ続けている「高い給与・賞与をもらえる(54.1%)」「仕事を通じて成長できる(40.8%)」でした。
2020年と比較すると、「職場の人間関係が良い」は選ぶ人の割合がほぼ変わらないのに対して、「高い給与・賞与をもらえる」は2.6pt増加しました。「転勤がない(11.6%、2.0pt増)」「働く時間が少ない(18.1%、2.1pt増)」も増加傾向にあります。
一方、「仕事を通じて成長できる(40.8%、4.6pt減)」「やりたい仕事ができる(27.5%、1.2pt減)」は減少傾向にありました(図4)。まとめ
Z世代とも呼ばれる2022年入社の新入社員は、デジタル技術が発達している社会で育ち、オンラインでのコミュニケーションやワークライフバランス、一つの会社にとどまらないキャリア形成など、新しい方法や価値観をもって育ってきました。今回の調査では、今年の新入社員の働くことに対する価値観に、「安定した生活を送る」「社会貢献をする」「楽しくてやりがいのある仕事をする」の3つの特徴があることが明らかとなりました。
「安定した生活を送る」は、仕事を通じて成し遂げたいこととして、過去最も高い割合を占めました。また、今後やりたい仕事としても「安定的に給与が得られる仕事」が増加傾向にあります。新型コロナウイルス感染症の影響などで、それまで安定していた企業の業績が不安定になっているという多数の情報が、「安定志向」で会社を選ぶ割合を高めたと推察されます。 「社会に貢献したい」は、仕事を通じて成し遂げたいこととして、2020年以来急激に増加しています。SDGsへの取り組みや社会課題の解決というキーワードも企業からの発信で頻繁に目にするようになり、安定志向とともに社会貢献・社会課題の解決という視点が、会社選びにおいての新しい基準の一つになったと言えます。
「楽しくてやりがいのある仕事をする」は、今後やりたい仕事として最も多く選ばれました。一方、「自分の成長に繋がる仕事」「人脈が広げられる仕事」は減少傾向にあります。「成長の実現」よりも「仕事の安定性」や「楽しく働く」ことを重視する価値観が、これまでよりも強く見られます。また、将来担いたい役割として「リーダーとなり、マネジメントに携わりたい」が過去最低値となっています。
新入社員が楽しさを感じ、またやりがいをもって働くには、接する機会の多い先輩社員が新入社員の個性やキャリアに対する考え方を理解する必要があります。その上で、仕事のどのような点が楽しいのか、自社の事業がどのような社会貢献につながっているかを伝えていくことも不可欠です。また、リーダーについても同様に、リーダーが「この人のようになりたい」と思わせるようにふるまい、またリーダーとして働く意義を伝えていくと共に、会社として若いうちから計画的にリーダーを育てる仕組みも必要です。
なお、今年の新入社員は、学生時代にオンラインでのコミュニケーションが多く、直接顔を合わせて会話したり体験したりする機会が少なく、インターネットで情報収集を行うとともに疑似体験にとどまっているケースが多く見られます。そのため、働く環境に合わせて直接顔を合わせたコミュニケーションが求められる場面があること、対面のコミュニケーションにはオンラインでのコミュニケーションとは異なる点があることを理解する機会を会社として提供、指導をする必要があるでしょう。同時に、インターネットに掲載されている情報に振り回されず、適切な情報の取捨選択をしなければならないこと、その方法なども会社として伝えていかなければなりません。
新入社員の育成だけでなく、OJTなどで新入社員に接する機会の多い先輩社員、そしてリーダー層に関しても、日頃の発言やふるまいを見直す機会としてはいかがでしょうか。本アンケート結果が、組織づくりや新入社員育成に悩む経営層、人事担当者、さらには現場の管理職の方、OJT担当の方にとって有益な情報となれば幸いです。調査概要
調査対象者 当社が提供する新入社員向け研修(会場型・オンライン型)の受講者 調査時期 2022年3月31日~2022年4月13日 調査方法 自記式またはWEBでのアンケート調査 サンプル数 3,659人 属性 (1)性別
①男性:57.4%(2,101人)
②女性:40.8%(1,493人)
③不明:0.8%(30人)
④無回答:1.0%(35人)(2)所属企業の従業員数規模
①1人~50人:9.3%(339人)
②51人~100人:19.3%(708人)
③101人~300人:38.9%(1,425人)
④301人以上:25.3%(926人)
⑤不明:6.4%(233人)
⑥無回答:0.7 %(28人)
*本調査を引用される際は【ラーニングエージェンシー「新入社員意識調査」】と明記ください
*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
*構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合がございます
株式会社ラーニングエージェンシー
当社は、設立以来、定額制集合研修 「Biz CAMPUS Basic」、ビジネススキル学習アプリ「Mobile Knowledge」、ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」など、人と組織の学びを支援するサービスを開発・提供することで、これまでに累計13,000社以上の企業を支援しています。
代表取締役社長 眞﨑 大輔 事業内容 人材育成・教育研修 本社所在地 東京都千代田区有楽町 2-7-1 有楽町 ITOCiA(イトシア)オフィスタワー18F URL www.all-different.co.jp 【新入社員意識調査】今年の新入社員が仕事を通して求めること 『安定志向』は過去最高、『リーダー志向』は過去最低
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