【内定者意識調査(想定する入社後の壁編)】24卒内定者の8割が社会人になることが不安と回答| ニュースリリース |人材育成・社員研修
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2024.01.24
ニュースリリース お知らせ累計13,000社400万人以上の組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENT(オールディファレント)株式会社(旧株式会社ラーニングエージェンシー 所在地:東京都千代田区 代表取締役社長:眞﨑大輔)および人と組織の未来創りに関する調査・研究を行うラーニングイノベーション総合研究所は、2023年10月16日~12月4日の期間で、404名を対象に「内定者意識調査」を実施しました。2024年に入社を予定している内定者が抱える不安や想定している壁について調査・分析した結果を公表いたします。
背景
企業が社会情勢やビジネス環境の大きな変化を乗り越え発展していくためには、人的資源の確保・定着が急務となっており、優秀な若手社員の定着も経営課題のひとつとされています。当社で実施した社会人1年目の意識調査*1では、上司とのコミュニケーションにネガティブなギャップを感じた新人は「会社を辞めたくなる」という結果が明らかとなり、若手社員の早期離職防止には上司からの働きかけが大きく影響することがわかりました。入社後にネガティブなギャップを感じさせないためには、企業や上司が入社前の段階から、内定者の気持ちや想定している壁を知り、入社に向けた適切な受け入れ準備を進めることが重要です。そこで、当社は例年、内定者が入社前にどのような気持ちを抱いているか実態を調査しており、昨年の内定者意識調査*2では、8割以上の内定者が不安を抱えていたことがわかりました。大学入学直後から卒業するまでコロナ禍で過ごしてきた24卒の内定者は、どのような特徴があるか、また入社後に直面する壁をどのようにイメージしているか、本レポートにまとめました。
*1若手社員の意識調査(社会人1年目)入社前後のギャップの実態 https://www.all-different.co.jp/topics/20231124
*2内定者意識調査(2022年度)https://www.all-different.co.jp/topics/20221215調査結果の概要
- ●社会人になること、約8割が「不安・心配」と回答し最大の割合に
- ● 半数以上の内定者が「仕事についていけるか」「成果を出せるか」に不安を感じている
- ● 入社後に直面すると想定している壁は、「仕事の難易度」「生活リズムの変化」が上位
- ● 内定先に求めるサポートの上位は、「先輩社員との関係構築」「マナーなどの社会人の基礎教育」
- ● 入社後に期待することは、「成長できること」「給料がもらえること」「社会の役に立てること」
- ● 内定辞退や早期離職を防ぐために企業が取り組めることとは
調査結果の詳細
1. 社会人になること、約8割が「不安・心配」と回答し最大の割合に
まず初めに、内定者404名に対し、社会人になるにあたりどのような気持ちが強いか質問しました。
結果、「不安、心配な気持ち」が78.7%と最も高い割合となりました。次に「期待感」が46.2%、「嬉しさ、楽しみな気持ち」が42.7%と続きました。(図1)2. 半数以上の内定者が「仕事についていけるか」「成果を出せるか」に不安を感じている
学生から社会人になるにあたり、大きな不安を感じている内定者は、具体的にどのような不安を感じているのか質問しました。
結果、65.8%の内定者が、「自分の能力で仕事についていけるか」に不安を抱えている結果となりました。続いて「しっかりと成果を出せるか」が55.1%と、半数以上の回答を集めました。
また、今回新たに項目として追加した「先輩・同期とうまくやっていけるか」という項目は46.2%と第3位にランクインし、「上司とうまくやっていけるか(41.9%)」よりも高い割合となりました。内定者にとっては、上司との関係性以上に、先輩・同期のような身近な存在との関係性に不安を感じている割合が高いことがわかりました。(図2)3. 入社後に直面すると想定している壁は、「仕事の難易度」「生活リズムの変化」が上位
次に、学生から社会人へのトランジションを迎える過程で、どのような壁に直面すると思うか質問したところ、98.0%の内定者が何らかの壁に直面すると想定していることが明らかになりました。想定する壁のうち、「仕事が難しい(51.9%)」と回答した内定者が最も高く、次に「生活リズムの変化(47.6%)」が続きました。(図3)
4. 内定先に求めるサポートの上位は、「先輩社員との関係構築」「マナーなどの社会人の基礎教育」
これまでの結果から、「仕事が難しい」、「生活リズムの変化」という壁に直面すると想定している内定者が多いことがわかりましたが、その壁を乗り越えるために、それぞれどのようなサポートを必要としているのか質問しました。
結果、どちらの壁においても、半数以上の内定者が、「先輩社員との人間関係を築く機会」を最も必要としていることが明らかとなりました。図2の入社に向けての不安においても、「先輩・同期と上手くやっていけるか」が3位にランクインしており、内定者が抱く不安の理由や解決策には、「先輩社員との関わり方」が重要だということが認識できる結果となりました。加えて、業界の専門知識や専門スキル、マナーや仕事の進め方などの社会人の基礎スキルを学ぶ機会も求めており、事前に学習できることは習得したいという、タイムパフォーマンスを重要視するZ世代の傾向が見受けられました。●仕事の難しさの壁に直面すると考えている内定者は、どのようなサポートを必要としているか(図4)
●生活リズムの変化の壁に直面すると考えている内定者は、どのようなサポートを必要としているか(図5)
5. 入社後に期待することは、「成長できること」「給料がもらえること」「社会の役に立てること」
最後に、入社に向けてどのような期待があるか質問しました。結果、「色々なことを学び成長できる(67.0%)」「給料がもらえる(50.9%)」「社会の役に立てる(40.2%)」が上位を占める結果となりました。(図6)
まとめ
労働人口減少が進む中で、会社の未来を担っていく内定者の悩みや想定する壁の実態を明らかにすべく、本調査を実施しました。結果、内定者が今一番強く持っている気持ちは、例年同様「不安、心配な気持ち」が高いことがわかりました。不安を感じる内容についても、「自分の能力で仕事についていけるのか」「しっかりと成果を出せるか」が昨年に引き続き1位、2位となり、それぞれ半数以上の回答が集まりました。また、3位には今年新たに回答の選択肢に追加をした「先輩・同期と上手くやっていけるか」が入りました。
入社後に直面する壁としては、「仕事の難しさ」だけでなく、「生活リズムへの適応」の壁も想定していることがわかりました。その壁を乗り越えるために、企業に求めるサポートとして「先輩社員との関係構築」や「業界の専門知識・専門スキルの教育」「マナーなどの社会人の基礎教育」が上位に挙げられました。【考察】内定辞退や早期離職を防ぐために企業が取り組めることとは
調査結果より、2024年卒の内定者は、「期待・楽しみ」より「不安・心配」を強く感じている傾向にあります。仕事の成果創出に対する不安を感じる一方、入社後の学びや成長に対する期待を持つ内定者が多いこともわかりました。今年の内定者は、生まれた時からインターネットやパソコンのある環境で育ってきた「デジタルネイティブ世代」であり、大学・高校に入学したときから様々な行動制限がかかっていた「フルコロナ世代」でもあります。オンラインでの学習経験が多く、仕事に対する価値観や知識・スキルの獲得方法なども、以前の内定者と比較すると大きく変化していると言われています。そのため、新入社員の受け入れ・サポート・育成を、新入社員に合わせてアップデートせず、過去のやり方を踏襲していると、新入社員の立ち上がりが困難となったり、メンタル不調者や早期離職者の増加につながる可能性もあります。
初期教育においては、正しい考え方・やり方を教えるだけでなく、「できるようになるまで」丁寧にトレーニングを行うことが効果的です。特に学生時代に対面コミュニケーションの機会が少なかった24卒の内定者がコミュニケーション能力(聴く・話す・読む・書く)を強化することは、円滑な業務遂行や職場での良好な人間関係構築、ひいては入社前後の不安解消につながりやすくなります。また、デジタルツールを活用した個別最適な学びの提供は、タイムパフォーマンス重視のデジタルネイティブの学習意欲を高めます。加えて、成長を続けるための環境・仕組みの構築も必要です。特に、配属先の上司・OJT担当者など「育てる人」の育成の強化・改善は、長期的な成長支援に直結するでしょう。ALL DIFFERENT株式会社
組織開発コンサルティング本部 コンテンツマネジメント部 部長
河合 司真子(かわい・しまこ)
事業会社を経て2017年にALL DIFFERENT株式会社(旧トーマツ イノベーション/ラーニングエージェンシー)に入社。研修講師とコンサルタントを兼務し、サービスの企画・開発、研修講師育成、中堅~大企業に対して研修の企画・提案および実施などをはじめとした人材育成支援に従事。その後、サービスの企画・開発部門のリーダーとして、アセスメント・サーベイ、対面研修、オンライン研修などの新サービスを企画・開発。研修講師育成のリーダーとしても活動。研修講師としては公開講座や企業内研修等で、管理職研修を中心に年間100回以上の研修を実施。調査概要
調査対象者 当社が提供する内定者向け研修の受講者(2024年卒業予定) 調査時期 2023年10月16日~12月4日 調査方法 Web・マークシート記入式でのアンケート調査 サンプル数 404人 属性 ▼業種
情報通信業 154人 (38.2%)
製造業 34人(8.4%)
卸売業,小売業 34人 (8.4%)
建設業 25人(6.2%)
不動産業,物品賃貸業 22人 (5.5%)
学術研究,専門,技術サービス業 20人 (5.0%)
運輸業,郵便業 18人 (4.5%)
サービス業(他に分類されないもの) 14人 (3.5%)
生活関連サービス業,娯楽業 13人 (3.2%)
複合サービス事業 7人 (1.7%)
電気,ガス,熱供給,水道業 4人 (1.0%)
金融業,保険業 4人 (1.0%)
農業,林業 3人 (0.7%)
鉱業,採石業,砂利採取業 1人 (0.2%)
その他 42人 (10.4%)
不明 8人 (2.0%)▼企業規模
1~50人 56人(13.9%)
51~100人 62人 (15.3%)
101~300人 176人 (43.6%)
301~1,000人 65人 (16.1%)
1,001~5,000人 11人 (2.7%)
5,001人~ 1人 (0.2%)
わからない 32人 (7.9%)
*本調査を引用される際は【ラーニングイノベーション総合研究所「内定者意識調査」想定する入社後の壁編】と明記ください
*各設問において読み取り時にエラーおよびブランクと判断されたものは、欠損データとして分析の対象外としています
*構成比などの数値は小数点以下第二位を四捨五入しているため、合計値が100%とならない場合がございます
ラーニングイノベーション総合研究所について
人と組織の未来創りに関する様々な調査・研究活動を行っている当社研究機関。データに基づいた組織開発に関する解決策を提供。
ALL DIFFERENT株式会社について
組織開発・人材育成支援を手掛けるコンサルティング企業。
人材育成から、人事制度の構築、経営計画の策定、人材採用までの組織開発・人材育成の全領域を一貫して支援。《沿革》2006年 トーマツイノベーション株式会社として人材育成事業を開始し、業界初や特許取得のサービスを多数開発・提供 2019年 株式会社ラーニングエージェンシーとして、デロイトトーマツグループから独立 2024年 ALL DIFFERENT株式会社へ社名変更 代表取締役社長 眞﨑 大輔 本社所在地 〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-7-1 有楽町 ITOCiA(イトシア)オフィスタワー 15F(受付)・17F・18F 支社 中部支社、関西支社 人員数 288名(2024年1月1日時点) 事業 組織開発支援・人材育成支援、各種コンテンツ開発・提供、ラーニングイノベーション総合研究所による各種調査研究の実施 サービス 定額制集合研修「Biz CAMPUS Basic」/ライブオンライン研修「Biz CAMPUS Live」
ビジネススキル学習アプリ「Mobile Knowledge」/ビジネススキル診断テスト「Biz SCORE Basic」
IT技術習得支援サービス「IT CAMPUS」/管理職アセスメント「Discover HR」「Competency Survey for Managers」
人事制度構築支援サービス「Empower HR」/経営計画策定支援サービス「Empower COMPASS」
転職支援サービス「Biz JOURNEY」ほかURL www.all-different.co.jp お知らせ一覧
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