「人と組織の未来創り®」の新たなヒントを見つけるオンラインイベント「HR Discover SUMMIT 2025」開催!|イベントレポート|組織開発・人材育成
2025.09.19
2025年8月5日、「“人的資本経営時代”を勝ち抜くための『人と組織の未来創り®』のヒントを発見する」をテーマに、オンラインイベント「HR Discover SUMMIT 2025」を開催しました。ご登壇いただいたのは、株式会社リブドゥコーポレーションの人事部から、部長の西山雅之氏と人財開発課 研修チームの大塚菜央氏、そして株式会社ヤマハコーポレートサービスのHR事業部から、人材マネジメント部長の畑修氏と採用教育グループの篠田佳歩氏です。

2025年8月5日、「“人的資本経営時代”を勝ち抜くための『人と組織の未来創り®』のヒントを発見する」をテーマに、オンラインイベント「HR Discover SUMMIT 2025」を開催しました。
ご登壇いただいたのは、株式会社リブドゥコーポレーションの人事部から、部長の西山雅之氏と人財開発課 研修チームの大塚菜央氏、そして株式会社ヤマハコーポレートサービスのHR事業部から、人材マネジメント部長の畑修氏と採用教育グループの篠田佳歩氏です。
“人的資本経営時代”に必要な新人・若手育成にフォーカス
ビジネスを取り巻く環境が変化し続ける現在、未来への生き残りに向けて多くの企業が取り組みを進めています。特に人材の不足や流動化を背景に注目されているのが、新人・若手社員の教育。自社を支え、長期的に活躍できる人材の育成こそ、「人と組織の未来創り®」には欠かせません。
「HR Discover SUMMIT 2025」では経営者・人事・教育担当者の皆さまに新人・若手育成改革に役立つヒントをお届けすべく、登壇者の皆さまより育成に臨む姿勢や考え方、研修のあり方など、多くの知見をご共有いただきました。
株式会社リブドゥコーポレーション『配属後に活きる2か月間の新入社員研修 〜自律・自走の起点は入社時研修にあり〜』

第1部は、株式会社リブドゥコーポレーションの人事部 部長 西山氏と人事部 人財開発課 研修チームの大塚氏のご登壇です。
かつて同社での人材確保とは、即戦力人財の確保を重視した中途採用が中心でしたが、その結果、部署や業務単位での短期的な人財の最適化はできたものの、今後も企業として進化・発展・成長を続けるには、組織を支えるコア人財を自ら育成しなければならないと実感。「自律・自走できる人財」を育成すべく、新卒採用中心の採用活動と研修体系「リブサポ・カレッジ」の整備へと舵を切りました。
大塚氏によれば、同社は「自律・自走できる人財」を以下のように定義しています。1つ目は、仕事やキャリアについて「自分はこうなりたい」を言語化できること。2つ目は、事業の方向性と社員自身の「こうなりたい」を結びつけ、仕事の意義づけができること。そして3つ目は、自ら目標を設定し、期待された役割を全うすることで成果を生み出せることです。
こうした人財を育成するには、研修において「成長実感をもたせる」「自分事として能動的に学んでもらう」「一気通貫の研修プログラムの構築」という3つの目標を達成しなければなりません。そこで定めたのが、研修の方向性における4つの観点でした。
第1の観点は、学ぶ意義と必要性を各研修で必ず伝えることです。4月に実施する各部署の紹介プログラムでも、5月の具体的なスキル習得・向上プログラムでも、「なぜ学ぶのか」「それが今後どう活きるのか」を理解できる構成としました。
第2の観点は、インプットとともにアウトプット機会も設けることです。例えば、ビジネスマナー研修で理解した内容を活用する「ビジネスシミュレーション」や、一連のプログラムで獲得した知識・スキルを駆使し、会社への提言を制作・発表する機会を研修内に組み込みました。
第3の観点は、新入社員が自ら成長目標を定めて成長する機会を与えることです。目標設定には、当社が提供するビジネススキル診断テスト「Biz SCORE for Freshers*」および「Reading Skill Test*」もご活用いただき、診断結果をもとに各人が成長目標と行動計画を策定。目的意識のある能動的な学びにつながっています。
そして第4の観点が、日々の振り返りとさらなる成長への支援です。経験学習モデルに基づく振り返りとフィードバックができる仕組みを導入し、継続的なサポートを行ってきました。また、学びの効果を高めるため、全ての研修に人事担当者が参加して受講者の様子を観察し、プログラムの微調整も続けています。
これらの取り組みは、新入社員からも好評価。「役に立った」「できそうなところはしっかりストレッチをかけ、難しいところはレベルを合わせて実施してくれた」といった声が寄せられているようです。今後はマネジメント変革をリードできる人財の育成を進めるなど、「一人ひとりが永続的、自律的に活躍できる仕組み・風土づくりに注力していきたい」と西山氏は語りました。
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*Biz SCORE for Freshers(内定者・新入社員向け ビジネススキル診断テスト)
サービス詳細:https://www.all-different.co.jp/service/bs/bsf/ -
*Reading Skill Test(リーディングスキルテスト)
詳細はお問い合わせくださいhttps://www.all-different.co.jp/form/co_contact_new_input.html
株式会社ヤマハコーポレートサービス『ゴールから考えるヤマハの若手育成 〜人事研修と現場で一貫性のある人材育成へ〜』

続く第2部は、株式会社ヤマハコーポレートサービスのHR事業部から人材マネジメント部長の畑修氏と採用教育グループの篠田佳歩氏のご登壇です。グループの若年層教育改革と、その中核であるインプット・アウトプット・サイクル(以下、IN・OUTサイクル)の進め方および効果、OJTトレーナー研修などについてご講演いただきました。
同社における従来の若年層教育は知識詰め込み型研修が中心であり、配属後は現場に一任する形となっていました。育成対象者の吸収力や育成施策全体の一貫性の乏しさなど、課題があったと言います。そこで進めたのが、若年層教育改革。これには、3本の柱があります。
1本目の「明確な育成ゴールの設定」では、入社後3年間の育成ゴールを各年次で設定。例えば、1年目のゴールは「ビジネスの基本を身につけ、組織の一員として自立すること」、2年目のゴールは「ビジネススキルをベースに、率先して仕事に取り組めること」です。ゴール達成に必要な能力要件を態度・スキル・知識の3領域で設定し、全社共通の指標をつくりました。
2本目であり中核的施策でもある「インプットとアウトプットの繰り返し」では、ゴール達成に向けた「6つの力(見る力・聴く力・書く力・話す力・考える力・時間力)」を定義し、あれこれ詰め込むのではなく、新入社員の“コップ”に合わせて少しずつ注ぎ、短期間のIN・OUTサイクルで定着させる形を取りました。研修でのインプットとOJTでのアウトプットを連携させ、態度・スキル・知識の完全定着を図る仕組みです。
また、篠田氏によると、同社ではOJTトレーナー・所属長と人事部の間にもIN・OUTサイクルがあるそうです。新入社員や研修に関する情報共有はインプット、育成指導計画策定と人事部へのフィードバックはアウトプットです。現場からのアウトプットは、人事部にとって研修改善につながるインプットでもあります。
そして3本目の「成長実感の見える化」では、現場での行動を可視化する「成長支援シート」を導入し、当社の診断テスト「Biz SCORE Basic*」もご活用いただきました。社員の状況を把握して今後の成長を加速させるため、2・4・6年目には人事部との定期面談も実施しています。
畑氏は、成長のタイミングに合わせた多様な取り組みに関して「一人ひとりが自分色に輝ける人材に成長できるように育成していく。これが、若年層教育に求められる」と語りました。
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*Biz SCORE Basic(ビジネススキル診断テスト)
サービス詳細:https://www.all-different.co.jp/service/bs
“人的資本経営時代”に必須の新人・若手育成を全力でご支援します
300名以上もの方にお申し込みいただいた今回の「HR Discover SUMMIT 2025」。質疑応答の中でも、両社に次々と質問が寄せられ、豊かな知見を時間の許す限りご共有いただきました。開催後のアンケートでは、参加した経営者・人事担当者の97.9%より「期待通り」「期待以上」とご回答いただきました。
ALL DIFFERENT株式会社は、様々なサービスやコンテンツ、イベント、セミナーを通じて、“人的資本経営時代”を生き抜くための組織開発・人材育成をご支援しています。今後も、「人と組織の未来創り®」に共に取り組んでまいります。ぜひご期待ください。
*記載されている社名、サービス名などの固有名詞は登録商標です。なお、本文および図表中において、必ずしも商標表示( (R)、TM )は付記していません。
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