ユニバーサルコンピューター様 トップインタビュー「全社横断で学びの機会を均等化するためのポイントは、『育成』に対する管理職のコミットメント強化にあった」|事例

ユニバーサルコンピューター株式会社 様
常務取締役 今福 太一 様
ユニバーサルコンピューター株式会社 様
常務取締役 今福 太一 様							|ユニバーサルコンピューター様 トップインタビュー「全社横断で学びの機会を均等化するためのポイントは、『育成』に対する管理職のコミットメント強化にあった」|事例_3
会社設立
:昭和49年
事業内容

  • ・ 製造業向け生産管理・在庫管理・工程管理のシステム開発
  • ・ 車載組込ソフトウェア開発、及び半導体・デジタル家電等の製造自動化を実現する設備制御システム開発
  • ・ 金融業、流通業、販売業、サービス業向け基幹システムと適用業務システムの設計・開発と運用保守
  • ・ インターネットサーバ、イントラネットシステムの構築および
    保守運用
従業員数
:550名
本社
:大阪府大阪市中央区城見2-1-61 TWIN21 MIDタワー26F
企業サイト
:www.uni-com.com
常務取締役 今福 太一 様|ユニバーサルコンピューター様 トップインタビュー「全社横断で学びの機会を均等化するためのポイントは、『育成』に対する管理職のコミットメント強化にあった」|事例_3
常務取締役 今福 太一 様
常務取締役
今福 太一 様

ITインフラソリューション事業や車載ソフトウェア開発事業への注力を契機として、企業規模は大きく拡大。現在は東京・名古屋・大阪・広島・甲府の全国5拠点にて多彩なシステム開発事業を展開するユニバーサルコンピューター株式会社。今回は拠点間の育成機会の格差是正の考え方を中心に、同社が実践している人材育成の取り組みについて、今福常務取締役にお話を伺いました。

インタビューのサマリ

  • 人材育成の目的 人材育成の目的
    自社の信条に沿った心構えを持ち、行動指針に沿った行動がとれる人材の育成
  • 実際に取り組んでいること 実際に取り組んでいること
    • ・ テクニカルスキルを育むための内製研修および一部の外部研修の実施
    • ・ 外部研修を用いて、拠点間の教育格差を意識したヒューマンスキルの教育体系を整備
    • ・ 各事業所の「セミナー管理者」が参加する月次ミーティングにおいて、人材育成の取り組みに関する悩みをヒヤリング
  • 得られた効果 得られた効果
    • ・ 長年の課題だった全社横断の教育体系の実現
    • ・ 全社的な「学びの必要性」の理解促進

IT業では「ヒト」が最も重要な投資先

Q. 本日はよろしくお願いいたします。まずはじめに今福常務のご経歴をお伺いできますでしょうか。
A. 当社には5年ほど前に財務・経理担当として入社しました。程なく経営企画も担当するようになったのですが、ちょうど会社が大きくなるにつれて事業部や支社が分かれ、全体での意思統一がしづらくなってきた時期だったので、このタイミングで経営企画に携わることができたことはとてもよい経験になっています。その後車載ソフトウェア開発担当を経て、現在は東京本社にて、常務取締役として140~150名のマネジメントに携わっています。
Q. 貴社の事業の特長や強みをご教示いただけますでしょうか。
A. 業種・業界問わず様々なIT開発を手掛けていますが、事業の強みは「専門性」であるべきだと私は考えています。そういった意味で、現在事業として力を入れている車載ソフトウェア領域やITインフラソリューション事業は当社の強みのひとつと言えるかもしれません。
ITは日進月歩で新しい技術が生まれては消えていく環境なので、後に続く技術を見通す力や、投資のバランス感覚を磨いていくことで、強みと言えるような専門性のある新しい事業を増やしていきたいと考えています。当社には現在5つの事業部が存在するのですが、更なる新規拠点の開設や新規事業部の発足にあたっては「人材」の確保が重要になってくるので、その点は特に力を入れています。
Q. 具体的にはどのような点に力を入れられているのでしょうか。
A. 「採用」「育成」「定着」の各プロセスの水準をあげることです。人員を増やすには採用が重要であることは当然ですが、組織の成長においても個人の成長が基礎となってきます。ですので、「採用」と同等以上に「定着」を見据えた「育成」にも力を入れる必要があると考えています。製造業やメーカーのような巨額のインフラ投資が不要な我々のようなIT業では、「ヒト」が最も重要な投資先になります。
社員一人ひとりの着実な成長が、組織全体の成長につながるのです。

拠点間の教育格差のない全社横断的な教育体系の構築が課題

Q. 人材育成にあたって大切にされているお考えはありますか?
A. 当社の経営理念に立脚した行動指針、および行動指針を実現するための信条を大切にしています。行動指針として掲げている「5C」に沿った行動がとれ、「信条」に沿った心構えをもった人材を育てることを教育の基本方針に据えています。
Q. なるほど。明確な育成方針をお持ちのようですが、人材育成に関しては以前から積極的な取り組みを行っていらっしゃったのでしょうか。
A. 実は全社横断的な教育体系が導入されたのはつい2年ほど前です。
研修や育成についてはずっと課題意識があったのですが、なかなかいい解決策に巡り合えなかったのです。一部の事業部では「〇〇塾」のような内製研修を実施していたのですが、効果はあったものの単発の取り組みで終わってしまい、なかなか体系的な仕組みに昇華することは出来ていませんでした。そんな時、偶然東京本社が入っているビルの18階によさそうな会社があるという噂を聞きまして(笑)。Biz CAMPUS Basicの導入を契機に社内の教育体系を整えました。
Q. そうだったのですね。ご相談いただきありがとうございました(笑)
体系的な教育制度を構築されるにあたり、意識された点はありますか?
A. ITエンジニアの育成にあたっては、テクニカルスキルとヒューマンスキルのバランスが重要です。特にヒューマンスキルに関しては、事業部や拠点が異なっていても求める水準は全社共通になってきます。ですので全社横断的な教育体系構築が重要で、事業部を問わず同じカリキュラムを導入し、教育格差が発生しないよう意識しています。
本年度からは、人事制度と教育研修を組み合わせた人材育成の取り組みを開始しました。
一方で、テクニカルスキルに関しては、
  • 1. 事業部によって求められるスキルセットが大きく異なること
  • 2. 当社各事業部の競争力の源泉であること
の2つの理由から、一部の専門的な外部研修を除き、事業部毎に内製研修を実施しています。

同社が実践している人事制度と教育制度を組み合わせた人材育成の取り組みとは?

教育体系の社内浸透は管理職の巻き込みがカギ

Q. 「拠点間の教育格差」は、当社のサービス利用企業にお話を伺う際にもよく課題に挙がるテーマです。
貴社では「拠点間の教育格差」の発生を抑制しながら、全社横断的な教育体系を浸透させるためにどのような取り組みを実施されたのでしょうか。
A. 社内への教育体系の浸透については、まず私自身が旗振り役として強く発信するようにしています。たとえば、半期に一度実施している全社会議では「自発的に学んで行動変容できる人材に育ってほしい」という期待の伝達を必ず行っています。また、社員は上司の背中を見て育つため、まず役職者が積極的に研修を受講し、「言葉」ではなく「姿勢」で部下に示すよう指示しています。
このような働きかけを通じ、管理職にも少しずつですが変化が見られるようになりました。管理職を巻き込み、各々の部署でメンバーの育成に強くコミットしてくれる風土を作ることが、教育体系の社内浸透のためには最も大切だと考えています。
また、「学ぶ」風土の浸透をサポートするために、各拠点に在籍する人事部門の人材が「セミナー管理者」として活動しています。セミナー管理者の役割は各拠点での人材育成の取り組みに関わる現場の声を吸い上げることです。集められた現場の声を月次で開催されるウェブ会議の中で共有し全体の運営に反映させることで、より現場に受け入れられやすい教育体系の構築に努めています。

導入初年度で8割の社員が受講目標達成
だがまだ道半ば

Q. 今福常務ご自身の積極的な関わりが、貴社の全社的な育成の機運を高めるきっかけとして強く作用しているのですね。
お取り組みを通じて、実際に何か目に見える成果は出てきていますか?
A. 育成体系を整えた初年度では、目標に掲げた年2回の研修受講は8割の社員が達成しました。よって、全社的な「学びの必要性」の啓蒙に関しては一定の成果が出たと考えています。今期についてはちょうど折り返し地点にきたところですが、既に半分くらいの社員が期初に自ら設定したテーマの研修受講を終えています。
学習意欲の高い社員がアクティブに学んでいるという点は喜ばしいことですが、逆にそこまで意欲的でない社員も半数近く存在するとも言えます。当社の人材育成の取り組みをより強化していきたいと考えています。
Q. 最後に、今後行いたい人材育成の取り組みがあればお聞かせいただけますでしょうか。
A. スキルチェンジに関しては強い課題感があります。冒頭でも述べた通り、環境が日々変化する業界ですので、昨日まで新しかった技術やスキルが急に陳腐化する可能性もあり、日々学び続けることがとても大切です。しかし、新しい技術やスキルは、一朝一夕に習得できるものではありません。例えば車載ソフトウェアのエンジニアがすぐにITインフラの構築案件にスライドして活躍するということは非常に困難です。
「永遠の課題」として、中長期目線で取り組み方を模索していきたいと考えています。

同社が実践している人事制度と教育制度を組み合わせた人材育成の取り組みとは?

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